障害の状況に応ずる伝達手段の特性とその組み合わせに関する研究
Project/Area Number |
01626004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
松下 淑 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (50023966)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 幸 東北大学, 教育学部, 助手 (40004113)
出口 利定 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (50143623)
高井 作之助 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (50024039)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 読唇 / 聴覚障害 / 伝達手段 / 唇歯運動型 / 伝達の補助手段 |
Research Abstract |
読唇とその他の伝達手段との併用効果を検討し、聴覚障害のための伝達手段の組合せ方と読唇の指導方法を体系化するための基礎的及び臨床的研究を行った。 まず、読唇を補う視覚情報の一つとしてタクチャル・ホコーダの視覚表示パターンの効果を検討した。健聴大学生を被験者として視覚表示パターンの識別訓練を行いその成績と読唇成績との関連を分析した結果、視覚パターンの識別が出来るようになったとしても、それぞれを別々に訓練したのでは視覚パターンを伴わせることが読唇の補助としては効果がなく、むしろマイナスに働く可能性があることが示された。さらに聴覚からの音声情報と読唇の相補効果を見るために、口の動きとは異なる音声をS/N比を変化させながら与え、読唇成績の変化を検討した。聴覚から不完全であっても情報が得られる場合は勿論のこと、ほとんど聴覚のみでは受聴明瞭度が得られないようなS/N比ー15dBという条件でも、聴覚からの情報が読唇に影響していることが示された。次に中途失聴者を対象とした読唇指導法を開発し、その指導効果を検討した。発話にともなう唇歯運動型とその組合せを定義してそれらを唇型記号で表わし、従来試行錯誤的に行われれいた読唇の学習を、唇型読み取り学習、唇型規則学習及び語想起・文推定学習に分け、それらの学習を螺旋状に進めていく学習プログラムを作成した。そのプログラムを数名の中途失聴者に試行しその効果を確認した。一方、幼児の読唇や聴取訓練で子どもに与える刺激文の速さを検討するために、時間圧縮した音声の聞き取り能力を分析した。成人では2倍の圧縮率ではほとんど影響がみられないのに、幼児では同じ圧縮率で文章を聞き取ることが出来なくなり、音声処理における冗長度の活用には言語発達が深く関わっていることが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)