Project/Area Number |
01631001
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
石川 健三 北海道大学, 理学部, 教授 (90159690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 信行 北海道工業大学, 教養部, 講師 (10204984)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 高温超伝導 / 空間・時間反転 / Chern-Simonsゲージ理論 / 磁場中電子系 / コヒーレント状態 / Ward-Takahashi恒等式 / エニオン |
Research Abstract |
本研究の目的は時空3次元系における場の理論の研究とその超伝導への応用である。新しい型の超伝導として、空間反転及び時間反転に対して不変でない系での超伝導が新しい面白い問題となってきているが、これらの不変性を破る系では、Chern-Simons項が重要な働らきをしているものと思われる。Chern-Simonsゲージ理論に関する研究及び、これらの不変性を明らさまに破っている磁場中での多粒子系の取り扱いの研究で成果が得られた。以下項目別に列挙する。(1)磁場中での扱いに、コヒーレント状態を応用した独自の方法に基づき、整数量子ホール効果の厳密性を示し、また不純物及び境界の効果を明らかにした。我々の方法は、簡単でかつ見通しの良い磁場中でのWard-Iakahashi恒等式を与え、よってグリーン関数間の厳密な関係式を導びくのに特に有効である。また不純物及び境界の取り扱いにも有役であり、よって局在状態についての知見が容易に得られ、また系の端での拡がった状態についての知見も容急に得られた。さらに、分数量子ホール効果及びエニオン超伝導の研究が進んでいる。(2)Cherm-Simonsゲージ理論の性質及びそこでの荷電粒子の性質が調べられた。正準量子化が共変的な形式で行えることが示され、またChernーSimonsゲージ理論の古典解が得られた。ゲージ場が電流を運んでいる型の古典解があることが示された。さらに、荷電粒子のスピン・統計性の変質に関して、正準形式に基づく解析がなされ、トーションを持つ粒子の量子力学的取り扱いにより、プロパゲータが求められ、空間時間反転に対して不変でない一階の波動方程式が求められた。以上のように、空間、時間反転に対しての不変性を持たない系での様々な問題が調べられ、またその応用等の研究が進行中である。
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