パルス中性子分光法によるランタナイド・アクチナイド化合物の研究
Project/Area Number |
01634007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
神木 正史 東北大学, 理学部, 助教授 (30004451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 孝 東北大学, 理学部, 助教授 (30004344)
田島 圭介 慶応義塾大学, 理工学部, 助教授 (70004439)
池田 宏信 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (90013523)
新井 正敏 高エネルギー物理学研究所, ブースター利用施設, 助手 (30175955)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 中性子散乱 / 重い電子系 / 磁性 / セリウム化合物 |
Research Abstract |
本年度は、おもに高ネルギー研究所パルス中性子源KENSにある、チョッパー型分光器INCを用いて、以下の研究を行なった。 1.近藤効果とRKKY相互作用の競合する系(CeSi_x,YbX)の結晶場励起の研究 CeSi_xは、1.6<x<.85で強磁性、1.85<x<2で重い電子状態を示す系である。我々は、このうちx=1.7、1.8、1.9のSi濃度の化合物について、結晶場励起を測定した。その結果、結晶場励起の線巾がxの増加とともに急激に増加していることを見いだした。この現象は、xの増加に伴う近藤温度の増加と、その結果としての強磁性状態の不安定化を、直接的に反映しているものとして理解できる。 YbX(X=N、P、As)は、低温(T<1K)で反強磁性を示す一方、やはり近藤効果も示す競合系である。INC分光器による測定の結果、XがN、P、Asと重い元素になるにつれて、結晶場が系統的に強くなっていることが見いだされた。これは、Ybの4f電子とX元素のp電子との混成効果の系統的な変化を反映しているものと考えられる。なお、YbNについては、結晶場励起とフォノンとの相互作用によるものと思われる、スペクトルの異常が見いだされた。 2.以上のような実験のデータを解析するために、装置の分解能も考慮にいれた解析ソフトウエアを新たに開発した。 3.サンプルチェンジャーの製作 これによって、INC分光器の大きな真空槽の真空を破らずに、約20Kの低温にある試料の交換が容易に行なえるようになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)