Project/Area Number |
01638501
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
寺島 俊雄 北海道大学, 医学部, 助教授 (20101892)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 芳郎 北海道大学, 医学部, 教授
|
Project Period (FY) |
1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | リ-ラ-奇形マウス / 錐体路 / 発生 / 螢光色素 / 運動野 / 視覚野 / 側枝 / 橋核 |
Research Abstract |
生後0日から1か月の正常マウスおよびリ-ラ-マウスの大脳皮質運動野より起こる錐体路を、カルボシアニン系蛍光色素(DiI)で標識することにより標識し、その発達を研究した。 ・DiIの運動野注入例:正常マウスでは、生後0日に既に標識錐体路線維は錐体交叉から脊髄上端に達していた。また錐体路線維より丘、赤核、橋核、オリ-ブ核に向かう側枝は既に形成されていた。生後2日には、上丘に向かう側枝は上丘に達していた。また橋核、オリ-ブ核に向かう側枝はその分枝を著しく増やした。生後7日では、上丘に向かう側枝は退縮したが、赤核、橋核、オリ-ブ核に向かう側枝は、終末帯を形成した。生後21日では、錐体路の側枝は成体と変わらないレベルまで発達していた。このような錐体路の発達の時間表は、リ-ラ-マウスでも変わりはなかった。 ・DiIの視覚野注入例:生後0日に錐体路線維は橋核の背方に達していた。この時、上丘に向かう側枝は発芽していた。生後1.5日に橋核に向かう側枝が錐体路線維より発芽した。生後2.5日に錐体路線維の先端は錐体交叉を越え、生後7日には大量の標識繊維が頸髄に存在した。生後10日になると、錐体路線維は退縮しはじめ、生後21日には橋核に向かう側枝より遠位の錐体路線維は完全に失われた。上丘に向かう側枝は生後3日に上丘に達し、生後7日には明確な終末帯を形成した。このような視覚野より起こる錐体路の発達の時間表は、リ-ラ-マウスでも変わりはなかった。 ・結論:運動野と視覚野より起こる錐体路の先端およびその側枝の形成の時間表は、正常マウスとリ-ラ-マウスで変わりなかった。つまり伝導路形成には、その起始ニュ-ロンの皮質内位置は無関係ではあることが明らかとなった。
|