アセチルコリン合成酵素遺伝子及びその関連遺伝子の構造と機能の解明
Project/Area Number |
01639509
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊藤 信行 京都大学, 薬学部, 助教授 (10110610)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | アセチルコリン / 遺伝子構造 / 神経伝達物質 |
Research Abstract |
我々は既にDrosophilaのアセチルコリン合成酵素部分cDNA(翻訳配列12.2kbp,3-非翻訳配列:0.3kbp)を単離しているが、Northern analysisから本酵素mRNAのサイズは約4.7kbpと推定され、また、単離されたcDNAには開始コドンが見出されなかった。従って、full-length cDNAを単離する目的で、部分cDNAをプロ-ブとして、Drosophta頭部cDNAライブラリ-をスクリ-ニングし、いくつかのクロ-ンを得た。そのうち、最長のサイズのcDNA(約3.6kbp)について塩基配列を決定したところ、このcDNAはポリ(A)構造を含む完全な3'-非翻訳配列(約1.4kbp)を含むことが明らかになったが、翻訳配列については、先に単離したcDNAとほとんど同一であり、開始コドンは見出されなかった。従って、さらに、5'-末端側の構造を明らかにする目的で、単離されたcDNAの5'-末端配列に対応するオリゴヌクレオチドをプロ-ブとしてcDNAライブラリ-を再スクリ-ニングし、約3.8kbpのcDNAを単離した。そのcDNAの塩基配列を決定したところ、すでに単離されたcDNAより200bp程5'末端側に長いcDNAであることが明らかになった。その塩基配列から、翻訳配列と同じreading frame内に翻訳開始コドン(AUG)がないのにかかわらず、5'末端近くに終止コドンが見出されることが明らかになった。この結果と、最近、McCamanらによって報告された結果(Molec-ular Brain Res.3,107-114(1988)と考えあわせると、Drosophilaのアセチルコリン合成酵素はAUG以外のコドンを開始コドンとしている可能性が高いと考えられた。また、5'-非翻訳配列が約1.0kbpと非常に長く、このことも興味ある知見と考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)