Project/Area Number |
01640506
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐藤 英明 京都大学, 農学部, 助教授 (80093243)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 卵母細胞 / 卵成熟 / 減数分裂 / グリコスアミノグリカン |
Research Abstract |
1.成熟の調節因子 卵母細胞の成熟について、主として減数分裂の休止と再開始に焦点をあてて検討しているが、顆粒膜細胞から減数分裂休止因子を分離するとともに、減数分裂の休止と再開始の機構に関し一つの仮説を提起している。本年度においては休止因子の遺伝子の同定に向けた実験を進展させるとともに、仮説を実証するいくつかの実験を行なった。 a.減数分裂休止因子の遺伝子 顆粒膜細胞から休止因子を分離し、高速液体クロマトグラフィ-により単離されたと考えられる3種のピ-クを同定した。また顆粒膜細胞や黄体細胞からのmRNAを分離する方法を確立し、それぞれに対するcDNAライブラリ-を作製した。 b.仮説の実証 仮説を組織学的に検証した。グラ-フ卵胞の卵丘は数層の細胞層からなり、卵丘・卵母細胞複合体と顆粒膜細胞層とは10-15個の細胞面で接触している。LHの影響を受けると卵丘と顆粒膜細胞層との接触面は減少し始める。また細胞間質の発達には局在性があり、卵丘周辺および卵丘と顆粒膜の接触面で顕著であった。細胞間質はコロイド鉄に濃染された。細胞間質の発達により卵母細胞と卵丘細胞との形態的連絡は消失するとともに減数分裂は再開始した。このような観察は仮説の基本を支持するものであった。 2.退行の調節因子 卵胞液から卵母細胞の退行抑制因子をすでに分離していたが、本年度においてその理化学的性状についての検討を進め、活性因子はグリコスアミノグリカンの一種、特にヒアルロン酸様物質であることを明らかにした。
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