腎髄質膜のPGE受容体と会合した新奇GTP結合蛋白質の電解質代謝における役割
Project/Area Number |
01641517
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
市川 厚 京都大学, 薬学部, 教授 (10025695)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八浪 公夫 京都大学, 薬学部, 助手 (30191141)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | GTP結合蛋白質 / GTP / 腎髄質 / プロスタグランジン / 受容体 |
Research Abstract |
研究実施計画に従い以下の研究成果を得た。 1.ラット腎髄質PGE受容体とGTP結合蛋白質との会合体の性質について:63年度の研究において、ラット腎髄質のPGE受容体のリガンド結合反応が、GTP(あるいはGTPrS,GppNHp)の添加により促進されること、およびPGE受容体が百日咳毒素感受性のGTP結合蛋白質と会合していることを見い出した。本年度は、GTPで処理をした会合体が未処理の会合体と比較して、性質上の相違点があるか否かについて検討を加えた。その結果、GTPで処理をしたDGE受容体は、未処理の受容体と同様に百日咳毒素感受性のGTP結合蛋白質との会合体として存在すること、またその絶対量がGTP処理により増大していることがゲル濾過による解析から明らかになった。従来、ホルモン受容体のGTP結合蛋白質に対する親和性がGTPの添加により減弱することが知られているが、腎髄質で見られるこれと全く逆の性質が会合体の形成と何らかの関連を持つことが示唆された。 2.PGE受容体とGTP結合蛋白質との会合体の精製:GTPの添加により更に安定化された会合体を、WGAアガロ-ス、DEAEトヨパ-ルを用いて精製を試みたところ、PGE受容体はGTPrS結合活性および百日咳毒素によるADPリボシル化の基質活性を有した状態で得られることがわかった。この標品をSDSを含まないアクリルアミドゲル電気泳動にかけ解析し、会合体の分子量が約400KDであることを確めた。更に、この会合体を抽出しSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動を行った結果、分子量140KD、80KDおよび50KDの蛋白のバンドが認められた。 3.腎髄質由来のMDCK細胞を用いたcuclicAMP産生の制御:MDCK細胞において、TPAがPGEのcuclicAMP生成促進作用を阻害することから、Cキナ-ゼを介した受容体あるいはG蛋白のリン酸化による制御が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)