プロティンキナ-ゼC阻害剤スタウロスポリン標的遺伝子産物の同定と細胞機能の解明
Project/Area Number |
01641522
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
登田 隆 京都大学, 理学部, 助手 (50197894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳田 充弘 京都大学, 理学部, 教授 (80025428)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 細胞情報伝達 / 分裂酵母 / プロティンキナ-ゼ / 転写因子 / 細胞周期 / 分子生物学 |
Research Abstract |
我々はスタウロスポリンが分裂酵母の細胞増殖を周期特異的に阻害することを見いだした。薬剤添加により、細胞分裂直後の短い細胞が特異的に薬剤感受性を示し、即座に増殖停止する。本研究の課題はスタウロスポリン細胞内標的因子の同定と細胞情報伝達系でのその因子の機能解明にある。 スタロウスポリン耐性を付与する遺伝子を2つ分裂酵母ライブラリ-より単離した。塩基配列決定の結果、1つは新しいタンパク質リン酸化酵素をコ-ドすると予想された(spkl^+:staurosporine-related protein kinase)。特にspkl^+はすべての真核生物に存在し、G2期からM期への移行に必須なタンパク質リン酸化酵素cdc2^+と近縁であった。抗spkl^+抗体を用いた免疫学的実験から、spkl^+キナ-ゼは特に核内に存在することが示された。もう一方の遺伝子はロイシンジッパ-構造(7残基毎にロイシンが5回繰り返す)をもつ転写因子であると予想された(papl^+:pombe AP-1-like)。実際、大腸菌内で発現させたpapl^+融合タンパク質は予想通りAP-1部位と特異的に結合した。遺伝子破壊法により、両遺伝子とも酵母増殖自体には非必須ではあるが、2つは機能的に相互作用することが明らかになった。以上より、spkl^+キナ-ゼがスタウロスポリン標的因子の少なくとも1つである可能性が高いこと、そして spkl^+とpapl^+は細胞情報伝達系において、後期(核内事象)に-タンパク質リン酸化反応を通して-共役機能し、細胞増殖制御していると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)