骨芽細胞シクロオキシゲナ-ゼ動態のcAMPによる調節
Project/Area Number |
01641528
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
山本 尚三 徳島大学, 医学部, 教授 (50025607)
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Project Period (FY) |
1988 – 1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | サイクリックAMP / プロスタグランジン / エピネフリン / 骨芽細胞 / β-受容体 / 酵素誘導 / 細胞膜情報伝達 / 生理活性物質 |
Research Abstract |
骨芽細胞MC3T3-E1では、アラキドン酸から骨吸収作用のあるプロスタグランジンE_2(PGE_2)を生成する。種々のホルモンの効果を検討するうちに、エピネフリンを培地に添加するとPGE_2の放出が著明に亢進されることが見出された。このエピネフリンの刺激で生成したcAMPが、PGE_2合成促進に介在するものと考えられた。PGE_2合成の各段階を調べた結果、シクロオキシゲナ-ゼ活性が上昇していることが明らかになった。 培地へ放出されるPGE_2を定量し、また、細胞から取出したシクロオキシゲナ-ゼの活性を測定する時に、転写および翻訳の阻害剤を加えるとそれぞれが抑制されることから、既存のシクロオキシゲナ-ゼの活性化ではなく、新規の合成が起こっているものと思われる。このことを確認するため、ウエスタ-ンブロット法を実施し、エピネフリン処理した細胞のシクロオキシゲナ-ゼを免疫染色すると、無処理の細胞に比べて、より濃厚な染色バンドがシクロオキシゲナ-ゼの位置に認められ、酵素量の増大を示した。さらに、ヒツジ精のう腺シクロオキシゲナ-ゼのcDNAを使ってノ-ザンブロット法で調べると、エピネフリン処理することによって、シクロオキシゲナ-ゼmRNAの増量していることが明らかになった。膜透過性のジブチリルcAMPによって亢進するPGE_2放出が転写・翻訳阻害剤で抑制され、また、ジブチリルcAMPがmRNAを増量することから、エピネフリンによるシクロオキシゲナ-ゼ誘導に、cAMPが介在するものと考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)