Project/Area Number |
01643509
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Marketing and Distribution Sciences |
Principal Investigator |
南木 睦彦 流通科学大学, 商学部, 講師 (80209824)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 最終氷期 / 大型植物化石 / 古環境 / 北海道 / 東北地方 / 広域テフラ / トウヒ属 |
Research Abstract |
1.現地調査:1989年7月23日から9月1日まで次に述べる東北地方の各地で現地調査を行い、堆積物試料および大型植物化石を採集した。主な地域と時代は、次の通り。東北地方上北地区の約2.6万年前の大不物浮石と、約1.2万年前の八戸浮石直下の埋没林、およびそれぞれの下位の泥炭層。北海道苫前・羽幌地区の最終氷期前半の堆積物(広域テフラ・Aso-4,Toyaを確認)。十勝平野南部の最終氷期前半のビラオトリ層(広域テフラAso-4を確認)。 2.結果:現在までの主な新知見は次の通り。a.北海道、東北地方でアカエゾマツの名で報告されているトウヒ属球果は、関東地方や近畿地方でヒメマツハダ近似種として報告されているものと近縁である可能性がある。b.大不動浮石および八戸浮石直下から上産出する炭化化石で、トウヒ属小枝には葉が付いているが、カラマツ属小枝には葉が付いていない。これら両浮石はカラマツ属の葉が落葉する時期に噴出したものと考えられる。c.従来これらの地域の草本化石フロラはほとんど解明されていなかった。いずれの地点でも、カヤツリグサ科などの小さな草本種実も豊富に含まれており、草本フロラの変還が解明された。d.苫前・羽幌海岸の草本種実は、おもに湿地や池沼に生育する要素から構成されている。最終氷期前半にはこの地域は、湿地あるいは湿原であり、やや乾燥してトウヒ属やグイマツを主とする針葉樹林が発達した時期もあった。
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