酸化物高温超伝導体超薄膜のエピタキシャル多層成長と3端子デバイスへの応用
Project/Area Number |
01644511
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小田 俊理 東京工業大学, 工学部, 助教授 (50126314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川合 真紀 東京工業大学, 工材研, 客員教授 (70177640)
座間 秀昭 東京工業大学, 工学部, 助手 (50206033)
松村 正清 東京工業大学, 工学部, 教授 (30110729)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Keywords | 高温超伝導 / エピタキシャル成長 / 原子層エピタキシ- / 超伝導トランジスタ / YBaCuO / MOCVD |
Research Abstract |
高温超伝導デバイスの実現に不可欠なエピタキシャル超薄膜多層構造の形成を目指してYBaCuO系を中心とする酸化物の原子層制御低温結晶成長に関する研究を行なった。 1.MOCVD法によるYBaCuO薄膜の低温エピタキシャル成長 MOCVD法の問題点の一つは原料のβジケトン化合物の蒸気圧が低いため原料温度を高くしなければならないこと、原料温度を高くすると原料の一部が分解してしまい再現性良く結晶成長を行なうことが困難である点であった。本研究では減圧雰囲気で熱重量曲線を測定した結果、Ba(HFA)_2の場合には原料雰囲気を1Torrに排気して200℃付近で使用すれば安定して再現性良く結晶成長を行なえることが示唆された。 2.原子層エピタキシ-(ALE)法による超薄膜の成長 単原子層(単分子層)成長を実現するためには結晶成長表面における化学吸着、物理吸着特性を制御する必要がある。本年度は、手始めに高温超伝導体に共通なCu-O構造を成長させ、原子層成長に必要な基礎デ-タを測定した。Cu(AcAc)_2,Cu(HFA)_2,cu(DPM)_2の3種類のCu-βジケトン原料とO_2をコンピュ-タ制御によりパルス的に反応室にガスを供給して堆積される膜の厚さと原料蒸発温度、基板温度、O_2パルス時間との関係を調べたところ、リガンドの極性や立体構造に応じて基板表面吸着物質の安定性が異なることが明らかになった。 3.原子層成長の固体表面科学研究 固体表面と酸化物超伝導体構成金属との反応を調べた結果、Si(100)表面のダングリングボンドはBi原子の吸着により不活性化されること、Cu(DPM)_2はSiO_2表面上の孤立水酸基と反応して酸化物表面に定量的に固定されること、さらに吸着したCuキレ-トのリガンドは400℃でH_2O気体と反応して除去できることを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)