Project/Area Number |
01645501
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
平井 敏雄 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (50005865)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増本 博 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (50209459)
山根 久典 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (20191364)
後藤 孝 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (60125549)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 電子サイクロトロン共鳴スパッタ / ECRスパッタ / 超伝導酸化物 / TBa_2Cu_3O_<7-x>膜め / Bi-Sr-Ca-Cu-O膜 / Pb添加 / 低温合成 / 結晶配向 |
Research Abstract |
超伝導酸化物膜のデバイスヘの応用のためには、薄膜化が不可欠である。現在、PVD法やCVD法などで薄膜化が試みられているが、Y系(YBa_2Cu_3O_<7-x>、Bi系(Bi-(Pb)-Sr-Ca-Cu-O)ともに、作製温度が高いことや作製後に熱処理が必要であることなどが、応用への障害となっている。一方、電子サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマスパッタは、高真空下で高活性のプラズマを発生することから低温での薄膜形成に期待がよせられているが、これまで超伝導酸化物膜の作製に用いられた例はなかった。そこで本研究では、後の熱処理がなくとも超伝導を示すY系およびBi系酸化物膜をECRプラズマスパッタによって作製することを目的とした。基板にはMgO(100)単結晶板を用い、基板温度(Tsub)は最高650℃とした。 Y系の場合、Tsub=600℃以下では超伝導を示さず半導体挙動を示したが、Tsub=650℃ではC軸配向の顕著な膜が得られ、超伝導を示し、Tcは73Kであった。Tsub=650℃で得られた膜のC軸の格子定数は約11.74Åであり、格子定数の値から求めた酸素欠陥(x)の値は約0.2〜0.4であった。 Bi系では、Pbをド-プしない場合には、Tsub=560℃では超伝導を示さなかったが、Tsub=590℃では超伝導を示し、Tc=30Kであった。Pbをド-プした場合には、Tsub=560℃以下では超伝導を示さなかったが570℃以上で超伝導を示し、Tsub=570〜590℃のときTc=58〜64Kであった。Tsub=590℃で得られた膜はC軸配向が顕著であった。Pbをド-プしない場合は30Å相と37Å相のピ-ク分離が不明瞭であるが、Pbをド-プした場合には両ピ-クの分離が明瞭であり、37Å相のピ-クが顕著になった。膜の表面観察により、Pbをド-プした膜では、結晶粒径我24倍に増大するとともに、結晶性が向上することが確認された。
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