層状高温超伝導酸化物のインタ-カレ-ション・化学反応性の解析と超伝導制御
Project/Area Number |
01645504
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
御園生 誠 東京大学, 工学部, 教授 (20011059)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 哲孝 東京大学, 工学部, 助手 (50181904)
奥原 敏夫 東京大学, 工学部, 助教授 (40133095)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 超伝導 / 層状ペロブスカイト / インタ-カレ-ション / NO / 酸化物超伝導体 / NO-CO反応 |
Research Abstract |
層状を有する高温酸化物超伝導体YBa_2Cu_3O(YBCO)とBiSrCaCu_2Oについて、インタ-カレ-トし得ると考えられるNO,CO等の小分子との反応性を検討した。酸化物超伝導体の化学反応性、安定性は実用上の問題であるだけでなく、Tc向上、超伝導機構解明のための知見ともなり得る。 調製後しばらく保存したYBCOを触媒としてNO-CO反応を行うと、まず大量のNOを速やかに吸収し、ついでCOを吸収し、その後NO+CO-->N_2+O_2反応が高速で進行する。吸収NO量は酸化物に対しモル比で0.6に達し表面だけでの反応では説明できない。吸収NOは500℃ですべてNOとして脱離し可逆的にまた吸収する。XPSIRの結果はNO_2^-として存在することを示した。XRDによると晶系は斜方から正方へ変化しc軸がやや伸びている。 ところが、新しく調製したYBCOは、酸素不定比性(y)を6.2から6.9まで変えてもNOをわずかしか吸収せずNO-CO反応に対する触媒活性も低いことが解った。またBaCuO_4の影響を調べるためY_<1-x>Ba_<2+x>Cu_3O_UのNO吸収を測定したところ、吸収量はyとともに大幅に増加したが速度は極めて小さかった。そこで、新しく調製したYBCOを水蒸気に長時間室温で接触させたところ、大量のNOを速やかにかつ可逆的に吸収するようになった。この水蒸気処理の際の表面積変化が小さいことは確認した。 したがって、YBCOは水蒸気との反応により表面に活性相が生成し、この活性相の存在によりNO吸収、NO-CO反応に高い反応性を示すものと推論した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)