団体表面反応を利用した酸化物超伝導薄膜原子層の段階的形成
Project/Area Number |
01645506
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
川合 眞紀 東京工業大学, 工業材料研究所, 客員教授 (70177640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関根 理香 東京工業大学, 工業材料研究所, 寄附研究部門教員 (50211321)
花田 貴 東京工業大学, 工業材料研究所, 寄附研究部門教員 (80211481)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 超伝導 / シリコン / 固体表面 / Bi系超伝導体 / Si(100) / 表面水酸基 |
Research Abstract |
膜形成過程における固体表面上での金属原子の配列構造、電子状態を明らかにしつつ表面層を一層ずつの単位で制御、展開し、新しい表面相を創製することを試みた。その結果を、以下の3項目に分け述べる。 1 シリコン表面、Si(100)の不活性化 シリコン表面のダングリングボンドは、表面に一原子層吸着したビスマスと結合する。ビスマスの吸着した表面は、酸素との反応性が小さくなり、不活性化されていることが解った。このシリコン表面での1原子層のBiによる表面不活性化は、酸化物薄膜をシリコン上に積層する際の基板の表面処理として有望な方法である。 2 Cuキレ-ト化合物と酸化物表面水酸基の反応 酸化物表面の官能基と目的元素を含む化合物との反応により、原子層レベルで制御された酸化物超伝導薄膜を形成するためのモデル反応を行なった。Cu(DPM)2は、SiO2上の孤立水酸基と反応して酸化物表面に定量的に固定される。吸着したCuキレ-トのリガンドは、H2Oの気体と400℃で反応させることにより除去される。その結果、酸化物表面にCuの原子を固定することが出来た。この反応は、Cu以外のβジケトネ-ト化合物にも当てはまる。また、利用できる酸化物表面も多岐にわたる。今後、単結晶基板上への展開を行う予定である。 3 単斜晶系(Bi,Pb)_2Sr_2CaCu_2O_uにおける98.5Kの超伝導伝移 Bi系の2212層(Tc=80Kクラス)を窒素もしくはアルゴン中でアニ-ルすることにより、98.5Kの超伝導転移温度を示す相が得られた。結晶構造はPbの含有量とアニ-ル雰囲気によって支配される。98.5Kと高い転移温度を示した物は、単斜晶であり、Cuの形式電荷は2.05であった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)