溶融急冷法による高温超伝導線材の作成と結晶配向の制御
Project/Area Number |
01645507
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
松下 和正 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (80024610)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 高行 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (60143822)
|
Project Period (FY) |
1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
|
Keywords | 酸化物高温超伝導体 / 超伝導線材 / 溶融急冷法 / ガラスセラミックス |
Research Abstract |
本研究は、溶融急冷法(ガラスセラミックス法)を用いてBi-Pb-Sr-Ca-Cu-O系の超伝導ガラスセラミックスを作製し、ガラスからの超伝導結晶の生成機構、高Tc相生成に対する添加物効果、超伝導線材の作製と特性および結晶配向に対する冷間プレスの効果などを明らかにすることを目的とする。得られた研究成果をまとめると次のようになる。 1.(Bi,Pb)_2Sr_2Ca_2Cu_3O_y組成にSb_2O_3やMoO_3を添加すると、高Tc相の生成が著しく増加することを見い出した。熱分析の結果より、870℃付近の部分溶融温度がSbとPbあるいはMoの共存下で著しく低下し、しかも部分溶融による吸熱ピ-クもかなりブロ-ドになることがわかった。 2.Bi_2Sr_2CaCu_2O_x超伝導ガラスセラミックス(臨界温度=85K、臨界電流密度Jc(77K,零磁場)=200A/cm^2における超伝導結晶間の粒界結合の状態を交流複素帯磁率の温度および磁場依存性を測定することによって調べた。その結果、粒内での損失ピ-ク(90K付近)、低Tc相粒界でのジョセフソン弱結合による損失ピ-ク(80K付近)および非超伝導相を介在した弱結合による損失ピ-ク(50K付近)の3種類が主として存在することが明らかになった。 3.Bi_2Sr_2CaCu_2O_xガラスファイバ-を熱処理することにより、超伝導細線(線径:100μmx20μm)を作製することに成功した。臨界温度はいまのところ50K前後であり、バルクの値と比憤するとかなり低い。現在、熱処理条件と超伝導特性や結晶の集合組織との関係を検討中である。 4.(Bi,Pb)_2Sr_2Ca_2Cu_3O_x超伝導ガラスセラミックスの作製途中で室温での冷間プレスを行うことにより、密度6.0g/cm^3、Jc=675A/cm^2の超伝導体が得られた。しかし、プレスにより高Tc相の生成は促進されるが配向するまでには至らなかった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)