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¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥4,500,000 (Direct Cost: ¥4,500,000)
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Research Abstract |
本研究は流域の複雑な地形および地表面の植生を考慮した広域熱収支と水収支の解析に,衛星デ-タを効果的に採用する手法を確立することを目的としている。衛星デ-タは容易に入手できるランドサットMMSおよびTMデ-タを利用して地表面被覆の状態から地表面アルベドの分布を推定するために用いる。地形情報は地形間情報をデ-タ化し,アメダスによる地上気象観測デ-タを組合せて流域を単位とするメッシュ法により広域熱収支と水収支の計算を行う。 本年度は研究対象地域として筑波研究学園都市周辺地域(柿岡盆地),長野県菅平盆地を選び,比較研究を行った。前者は筑波大学その他の地上観測施設が整っているので,熱収支・水収支算出のためのバラメ-タ値の決定・修正を行った。後者は前者とは異なった複雑地形や植生が分布しているので,重点的に夏季に観測を行ない解析を進めた。すなわち,1989年8月21日(ランドサット衛星の飛来時)を中心に,裸地・水面・草地で熱収支・水収支に関係するアルベド,放射,土壌水分,気温風などの定点連続観測や移動観測を実施した。これらのデ-タは,グランドトル-スとして利用するだけでなく,熱収支計算のための放射収支モデルの計算に用いるバラメ-タの値の検討にも用いた。 現在までに観測結果の解析が終了し,広域熱収支・水収支の計算を進めているが,大筋として夏季については,良い結果が得られる見込であるので,次年度以降に積雪期について,同様の研究を行ないたいと考えその準備を進めている。(本年度に菅平盆地で予備観測を実施したが,天気状態が不良で,本観測のための若干の知見を得た。)
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