衛星SBUV観測にもとづく成層圏オゾンの長周期変動に関する研究
Project/Area Number |
01646516
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
広田 勇 京都大学, 理学部, 教授 (70025485)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | SBUVオゾン観測 / オゾン波動 / ケルビン波 / 半年周期振動 / 準2年周期振動 |
Research Abstract |
Nimbus7号衛星に登載されたSBUV(Solar Backscaffer Ultraviolet)は1978年から1987年まで8年以上にわたって成層圏オゾンの鉛直プロファイルの全球観測をおこなった。このSBUVデ-タにもとづいて、月平均オゾン分布に関する研究はいくつかなされているが、オゾン場に見られるプラネタリ-規模の波動に関する研究はまだなされていない。ここではまずこのSBUVデ-タを用い、赤道域成層圏におけるオゾン場に見られる波動現象をとらえることを試みた。そしてその波の活動性が赤道域成層圏に特徴的な半年周期振動や準2年周期振動などの長周期変動とどのように関連しているかを調べた。 まず温度場について同様の解析がおこなわれている1979年1.2月について調べたところ、東西波数が1で約1週間の周期が東進する波動が見つかった。鉛直断面で見ると波の位相は時間とともに下方に進む。また水平断面では、その振幅の最大値は赤道上にある。これらの特徴は、赤道域に固有なケルビン波の性質とよく一致している。すなわち、ケルビン波にともなう温度変動に対応したオゾン変動が見えているものと考えられる。 次に解析期間を延長して8年間にわたるケルビン波の活動性を調べた。その結果、明りょうな半年周期の変動を示すことがわかった。さらに注意深く見ると、その変動は平均風の準2年周期変動による変調を受けていることが見い出された。今後は、解析領域を拡大して、赤道域と中高緯度がどのようにカップリングしているかについて調べていく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)