Project/Area Number |
01647002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐久間 健人 東京大学, 工学部, 教授 (50005500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 則文 三菱金属, 中央研究所・粉末冶金研究室, 室長
吉澤 友一 東京大学, 工学部, 助手 (00200973)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ジルコニア / 超塑性 / 結晶粒成長 |
Research Abstract |
今年度は先ず、ZrO_2-Y_2O_3系のTZPについて緻密で結晶粒の微細な焼結体を得るための粉末組成の選択、焼結条件の選定に関する研究を行った。TZPの緻密化速度および結晶粒成長速度は、Y_2O_3濃度によって顕著に変化することが分かった。結晶粒は、2〜3mol%Y_2O_3付近で最も微細であり、緻密化も容易であった。結晶粒微細化には、焼結温度においてc-ZrO_2とtーZrO_2の2相混合組織とすることが有効である。 Y_2O_3濃度2.5mol%のTZPについては、十分に緻密で、結晶粒の平均寸法がおよそ0.2mumの焼結体を常圧焼結で得ることができた。このようにして得られたTZPを高温で圧縮変形させた。1250℃以上で100%以上の巨大な組成変形を得ることができた。TZPの高温変形挙動の解析により、1250℃以上では超塑性変形が起こっているものと考えられた。また、変形は、大部分が粒界すべりによって生じていることが確かめられた。 TZPの超塑性変形をより低い温度で達成することを目的として、TZPに約5wt%のガラス相を添加した試料について高温変形挙動を調べた。用いたガラス相の種類は、アルミノシリケート系、βースポジュメン系およびリチウム・アルミノシリケート系の3種である。これらのガラス相はいずれも粒界に薄い層として存在していた。3種類のガラスの中では、リチウム・アルミノシリケート系ガラスが、変形温度を低下させるのに最も有効であり、およそ1050℃でも超塑性変形を示した。 高温で圧縮変形させたTZPは、変形前よりも著しい室温強度の向上が見られた。この結果、今後TZPの超塑性加工法を検討していく上で重要な知見である。
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