Project/Area Number |
01647506
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
柳田 博明 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (20010754)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮山 勝 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (20134497)
河本 邦仁 東京大学, 工学部工業化学科, 助教授 (30133094)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 機械破壊 / 絶縁破壊 / 代替評価法 / ワイブル分布 / 二酸化チタン / 表面傷 / 研削 |
Research Abstract |
本年度は研削加工条件を変えることによりTiO_2セラミックスの表面形態を制御し、代替評価法の適用性及び絶縁・機械両強度の表面形態依存性を調べた。各種の表面仕上げをした試料(最終仕上げSiC研磨紙の番手#400,#1500によりT4,T15とする)について絶縁強度のワイブルプロットは、全て良い直線性を示した。試料相互の関係は、細かく研磨した試料ほど平均絶縁強度、ワイブル系数ともに大きくなっていた。試料間のトップデ-タに大きな差はなく、粗い研磨ほど最小強度が小さくなることより、粗い研磨により電気的な弱点が増加することが示唆される。T4,T15について機械・絶縁両強度の分布を同一グラフ上で比較した結果、両強度のプロットはT4,T15いずれにおいても非常に良い一致を示し、ワイブル係数もほぼ同一の種と見なすことができた。これより、両破壊強度とも加工による表面傷と密接な関係があると考えられる。表面のSEM観察及び表面粗さ測定を行ったところ、T15では研削時の引っ掻き溝とバルク内の気孔が表面に現われたと推察される曲率の大きな凹部が随所に見られたのに対し、T4ではT15と同じ研削溝の他に組織の欠落と思われる角ばった凹部が見られた。研削の絶縁強度に対する影響がどの様な微細構造に起因するのかを調べるため、アニ-ル処理及び熱衝撃を施した後、絶縁強度を測定した。結果は機械強度の強度低下と同様の傾向を示し、絶縁破壊の弱点が機械破壊の弱点である鋭い亀裂と似た特性を持つことが示された。以上より本研究で扱った絶縁破壊による機械強度の代替評価法が、表面形態に依存した構造信頼性変化に追従しうることが示され、絶縁・機械両破壊強度分布の一致に表面の欠陥が大きな役割を果たすことが示唆された。更に、本代替評価法を用いる際、目的とした構造部材と同じバルクから切り出した試料片でも、共用状態と同じ表面状態・熱覆歴での絶縁破壊が必要であることを示した。
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