Project/Area Number |
01648511
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田仲 二朗 名古屋大学, 理学部, 教授 (70022514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 政志 名古屋大学, 教養部, 教授 (70022639)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 低次元電気伝導体 / 電荷移動型錯体 / 電子供与体 / 電子の局在 |
Research Abstract |
電子供与体と電子受容体の作る電荷移動錯体や、有機イオンラジカルの結晶の中で起こる電子移動相互作用において、どのような条件が相互作用を大きくするのかを明らかにすることは、機能性分子の研究において、極めて重要なことである。 本年度は、新たに合成された電子供与体である、2,7-Bis(Methylthio)-1,6,-dithiapyrene(MTDTPY)と、2,7-Bis(Methylseleno)-1,6-dithiapyrene(MSDTPY)が作る電導性結晶6種類について、結晶構造の解析と、単結晶の反射スペクトルの測定を行って、それらの電子状態について研究した。 MSDTPY-Au(CN)との結晶は、1:1の組成比から、すべてのMSDTPY分子が+1価になっていて、このスペクトル解析から、電荷反撥のエネルギ-Uが見積られた。TCNQおよびクロルアニルの錯体では、電荷移動が部分的におこっていることが示され、PF_6塩およびA_SF_6塩の結晶構造解析から、組成比が3:2と決定され、電荷移動量が、0.66であることが示された。分子構造の解析からも、この値が支持された。 分子間の重なり積分子の計算から、電子移動相互作用の大きさが見積られ、スペクトルの解析から、緩和時間が見積られ、その積の値が、一次元電子等の局在性を示すよいパラメ-タ-となることが明らかになった。一次元電導性結晶の特性を示す重要な因子が解明されたものと、考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)