ラジカル発生機能分子と包接タンパク複合系の構造と機能
Project/Area Number |
01649503
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
平間 正博 東北大学, 理学部, 教授 (30165203)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 俊之 東北大学, 理学部, 助手 (10217052)
|
Project Period (FY) |
1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
|
Keywords | ネオカルジノスタチン / クロモフォア / アポタンパク / 10員環モデル / ラジカル・トリガ- / コンピュ-タ・モデリング / 酸素分子 / NCSの3次構造 |
Research Abstract |
ネルカルジノスタチン(NCS)クロモフォアは、チオ-ルによって活性化されてラジカルを発生し、好気的条件下にDNAを切断するとされている。その構造と機能の関係を分子構造のレベルで解明する目的で歪みの少ない10員環モデルを合成し、チオ-ル存在下の芳香環化反応を調べた。その結果、次の事が明らかになった。 (1)チオ-ル等の求核付加は、9員環の歪みやエポキシドを持たない交差共役ジエンジイン構造でも起こり、渡環・芳香環化のトリガ-となり得る。 (2)共役ケトンは活性なモデル化合物になる。 (3)脱離を伴うSu2'反応は、嫌気的条件下、溶媒のアルコ-ルの攻撃によっても起こる。(4)この交差共役ジエンジイン構造は、酸素分子やチイルラジカルと反応し易く、好気的条件下においてはラジカル開始型分解が重要である。 (4)は、NCSクロモフォアの生体内における分解に関してもラジカル開始型反応の寄与を暗示しており、証明すべく検討中であるが、酸素存在下には嫌気的条件下とは違った分解経路も存在することが分かった。つまり、メタノ-ル中酸素雰囲気下にメチルチオグリコレ-トを加えると、チオ-ル付加体の外に12位がケトンになったインダセン化合物が生成した。 一方、NCSアポタンパクとホモロジ-の高いアクチノキサンチンのX線結晶構造を基に、コンピュ-タ-グラフィクスと分子力場計算(ABER、MACROMODEL)を用いてNCS複合体の三次構造を求め、アポタンパクがクロモフォアを包接して安定化する構造と相互作用を解析した。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)