オルガノポリゲルマン光分解の中間体の確認および動的挙動の解析
Project/Area Number |
01649518
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
持田 邦夫 学習院大学, 理学部, 教授 (20118772)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | ポリゲルマン / 光反応 / レ-ザ-閃光 / マトリックス / ゲルミレン / 励起状態 |
Research Abstract |
初年度は、オルガノポリゲルマンとして、3種類のフェニル置換トリゲルマンとドデカメチルシクロヘキサゲルマンの光分解過程を捕捉剤との実験、マトリックスアイソレ-ション法(77K)、およびレ-ザ-閃光法(293K)を用いて研究した。(1)フェニル置換トリゲルマン(PhMe_2Ge)_2GeMe_2,(Me_3Ge)_2GeMePh,(Me_3Ge)_2GePh_2,を低圧水銀ランプで光照射するとジゲルマンとゲルマニウムを含む高沸点化合物が生成した。光反応における可能な反応中間体を捕捉するために捕捉剤との実験を行なった。その結果、ゲルミレン、ゲルミルラジカル、およびジゲルミルラジカルが存在することがわかった。ゲルミレンは分光学的にも観測できた(吸収極大420-440nm)。ジゲルミルマジカルも同様、分光学的に観測できた(吸収極大320-330nm)。得られた実験結果をまとめると、トリゲルマンの光分解過程は、ゲルミレンが協奏的に放出される経路とトリゲルマンのゲルマニウム-ゲルマニウム結合がホモリティフに切断され、ゲルミルラジカルとジゲルミルラジカルが生成する過程が競争していることが初めてわかった。(2)ドデカメチルシクロヘキサゲルマン(Me_2Ge)_6、を低圧水銀ランプで光照射するとジメチルゲルマレンを放出して、デカメチルシクロペンタゲルマン(Me_2Ge)_5、さらにオクタメチルシクロテトラゲルマン、(Me_2Ge)_4、が生成した。ジメチルゲルミレンはジエンや四塩化炭素により捕捉できた。レ-ザ-閃光法により得られた450nmの過渡吸収がジメチルゲルミレンのものと確認できた。3-メチルペンタン中で(Me_2Ge)_6を光照射すると(77K)430nmにジメチルゲルミレンの吸収極大を、650nmにケイ光スペクトルを観測でき、ゲルミレンの励起状態に関する情報が初めて得られた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)