層状物質を用いた生層-半導体ヘテロ構造の作成とその特性の解明
Project/Area Number |
01650511
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小間 篤 東京大学, 理学部, 教授 (00010950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉木 幸一朗 東京大学, 理学部, 講師 (70143394)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | ファンデルソ-ルスエピタキシ- / 層状物質 / 金属-半導体界面 / ヘテロ成長 / 低速電子エネルギ-損失分光 |
Research Abstract |
研究代表者らは、層状物質の劈開面上にはダングリングボンドが存在しない事実に注目し、この面上に別の層状物質をファンデルワ-ルスカを介してヘテロ成長させるときには、界面のダングリングボンドの存在に起因する格子整合の制約を離れて、自由な組合せでヘテロ構造を作成できると考え、その実証に成功して、ファンデルワ-ルス・エピタキシ-と名付けた。平成元年度(昭和64年度)はこの手法を駆使して、ファンデルワ-ルス界面を有する特異な金属-半導体へテロ構造を作成し以下のような知見を得た。 1)天然のモリブデナイト2H-MoS_2単結晶基板上へに、1層のNbSe_2金属超薄膜のヘテロ成長の成功に続き、NbSe_2-MoSe_2-NbSe_2という金属-半導体-金属の3層構造をヘテロエピタキシャル成長させることに成功した。上記物質の構造は、本研究経費で購入した、試料マニュピレ-タ-と高圧電源を用いた反射型高速電子線回析(RHEED)により、成長中リアルタイムでモニタ-し、結晶性および界面の急峻性を確認した。 2)また、膜の電子構造は、電子エネルギ-損失分光法(LEELS)により測定した。入射電子のエネルギ-を変えることによりプロ-ビングの深さを変えることが出来る特徴を生かし、深さ方向による電子構造の変化を追跡し、界面が1Å以下で急峻に変化している事実を明らかにした。 3)代表的半導体物質であるCaAs清浄表面上にはダングリングホンドが存在しきわめて活性でありヘテロ成長の障害となる。このダングリングボンドをS原子で終端することによりNbSe_2,Se_2の層状物質を結晶性よくエピタキシャル成長させることが可能となった。(111)面(Gs面)上と(111)面(As面)上で成長状況が異なることなどを含め、従来にない新しい系である3次元半導体-層状(2次元)金属の界面作成に成功した。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)