航空機を利用した超新星残骸からの高エネルギ-ガンマ線の観測
Project/Area Number |
01652004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Laboratory for High Energy Physics |
Principal Investigator |
千葉 順成 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助教授 (50126124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木舟 正 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (40011621)
住吉 孝行 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助手 (30154628)
小川 和男 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助教授 (10113416)
高崎 史彦 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 教授 (70011749)
榎本 良治 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助手 (80183755)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥18,000,000 (Direct Cost: ¥18,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥18,000,000 (Direct Cost: ¥18,000,000)
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Keywords | 超新星 / ガンマ線 点源 / 銀河中心 / 飛行機 / パルサ- / 電磁シャワ- / 銀河面 / GeV領域 |
Research Abstract |
この研究の目的は、これまで観測されていない数十GeV領域のガンマ線を、高度10kmで飛行する商用貨物機を利用して測定しようとするもので、世界で初めての試みである。1989年6月7日に成田・シドニ-(オ-ストラリア)間を飛行する日本航空のB747貨物飛行機にVEGA(Volant Energetic GAmma ray=空を駆けるガンマ線)検出器を搭載して初めての観測を行った。VEGAガンマ線検出器は大気内で発生した電磁シャワ-中の電子・陽電子を鉛ガラスチェレンコフカウンタなどで検出するもので、有効面積が約1、4平方メ-トルで2ラジアンの大きな立体角を持っており、40GeV以上のエネルギ-のガンマ線を1度以下の角度分解能で測定することができる。 初観測の結果を纒めると次のようになる。まず、第一にこの方法の有用性が実証された事で、今年1月に行われた宇宙線国際会議でも今後進めるべき観測方法のひとつに挙げられている。次に、銀河面に沿ってこのエネルギ-領域のガンマを放出している天体また領域がありそうだ、という事を示した事である。統計が充分でないため、このガンマ線が点源から来ているのか、比較的広い領域から来ているのかをまだ決定するには至っていないが、この観測を続けることで銀河の形成と進化の研究に大きな貢献が期待されている。さらに、銀河中心の近傍などにガンマ線点源の候補をいくつか発見した。これらの候補については、周期解析なども試みているが、次の観測により明確に確認できると考えている。また、10kmの高度での宇宙線の方向と強度の基本的なデ-タが得られた事も挙げることができる。これらの詳細の解析は現在進行中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)