超新星爆発における膨張殻の不安定性の3次元数値シミュレ-ション
Project/Area Number |
01652506
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松田 卓也 京都大学, 工学部, 助教授 (20026206)
|
Project Period (FY) |
1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | 超新星 / 数値流体力学 / レイリ-・テイラ-不安定性 / 超新星1987A |
Research Abstract |
超新星爆発の数値流体力学シミュレ-ションを行った。超新星1987Aの観測において、コア内部の物質と星外層部の物質が混合されるとすると、さまざまな観測事実を説明できることが分かっている。物質混合は爆発衝撃波の通過にともなう、なんらかの流体力学的不安定性によると考えられる。不安定性の原因としては、セドフ解の不安定性による対流不安定も考えられる。しかしここでは、分子量の飛躍層を衝撃波が通過することにより、その不連続面が加速されて、内向きの膨張波、続いて衝撃波が発生することによるレイリ-・テイラ-不安定性を考えた。前超新星のモデルとしては、野本、茂山たちによる現実的なものを採用した。計算は主として協力者の蜂巣により行われた。 簡単のため爆発は軸対称的であるとした。計算方法はLax-Wendroff法にDaviesのTVD人工粘性を導入したものを採用した。座標系としては単純な等間隔の円柱座標系を採用した。このふたつに選択により、計算コ-ドは極めて高速になり、1秒、1格子あたりの計算時間はVP400Eで、10^<-6>秒であった。格子数はわれわれの使用できるス-パ-コンピュ-タとしては最大のものを選び、ほぼ1800*1800程度とした。星の中心部に高温のガスを急に導入することにより、爆発を開始させた。しばらくは1次元球対称の計算を行い、適当なところでその解を2次元軸対称のコ-ドにマップした。衝撃波より内側の部分に速度の擾乱を導入することにより、レイリ-・テイラ-不安定性の種とした。計算の結果では、このゆらぎの大きさが数パ-セント以上ないと観測を説明できないことが分かった。この場合、きのこ状の構造が観察された。これらの結果では、Arnett,Mueller,Fryxellたちの計算と矛盾しないことが分かった。今後の問題点としては、そのような擾乱がなぜ生成されるかということを考える。また計算方法もRoe法にすることを考える。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)