エイズ総合的基礎研究 柱2・HIVの感染に関する研究
Project/Area Number |
01653006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
山本 直樹 山口大学, 医学部, 教授 (00094053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 洪郎 群馬大学, 医学部, 教授 (00107434)
原田 信志 熊本大学, 医学部, 教授 (60173085)
速水 正憲 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (40072946)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥27,000,000 (Direct Cost: ¥27,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥27,000,000 (Direct Cost: ¥27,000,000)
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Keywords | エイズ / HIV / SIV / 病原性 / 感染性 / 変異 |
Research Abstract |
1)HIVの検出と定量化-逆転写酵素アッセイ、IF法、EIA法の三法を用いてHIV感染細胞からのウイルス産生をモニターした。その結果、IF法の感度を1とした時、逆転写酵素法は4、EIA法は64であり、EIA法が最も高感度であった。EIA法を用いることにより、HIV抗体陽性者からのウイルス抗原検出率が上昇した。2)HIV/SIVグループウイルスの比較病態学-ガーナのARC患者から分離したHIVはpol領域の一部の核酸配列から、HIV-1よりはHIV-2/SIV_<MAC>/SIV_<SM>群と名付けた。しかもこのウイルスは進化系統樹から、これらのウイルスよりも古く分岐しており、ヒトに古くから保持されていたことから一般的にHIV-2が去る由来であると考えられていることに疑問を投げかける。3)HIVの病原性と変異-HIVによる細胞融合現象をプラッククローンウイルスを用いて解析した。倒立顕微鏡下で観察される細胞融合の程度は、クローンHIV間で様々であった。細胞融合を強くあるいは弱くおこすウイルスの比較を行った。その結果;(1)感染性が強く、(2)感染細胞表面のgp120の量が多い、しかも(3)CD4陽性細胞に多量に吸着するウイルス(蛍光顕微鏡写真撮影により検出)程、強く細胞融合を誘発することがわかった。4)HIVの病原性、感染性-HIV[GVN-1]株から、脳由来の線維芽細胞様の細胞(BT細胞)で増殖できる変異株HIV[GVN]株を分離した。親株のHIV[GVN-1WT]も、変異株もヒトT細胞への感染性には余り違いがないが、親株は、BT細胞には感染しない。GVN-1WTとGVN-1v株の遺伝子クロンを用い、キメラウイルスを作り、宿主域を調べたところ、env領域の違いが宿主域を決めていることが分かった。各株のひとつのクロンの当該領域の塩基配列を決定した。型特異的な中和抗体と反応する領域の一塩基に置換が見られた。その部位にひとつの塩基置換を導入すると、宿主域に変化が起こることが分かった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)