生薬を含む他疾患治療薬の抗HIV作用の検索とスクリ-ニング法の半自動化の確立
Project/Area Number |
01653508
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
伊藤 正彦 福島県立医科大学, 細菌学講座, 助教授 (90045740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
茂田 士郎 福島県立医科大学, 細菌学講座, 教授 (00045634)
馬場 昌範 福島県立医科大学, 細菌学講座, 助手 (70181039)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 1989: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | 抗エイズ剤 / スクリ-ニング / MT-4細胞 / MTT / アジドチミジン / コンピュ-タ解析 / HEPT / 腫瘍壊死因子(TNF) |
Research Abstract |
アジドチミジンに代表される従来の抗エイズ剤に、その副作用による治療上の限界が見えてきた現在、これらの薬剤とは異るメカニズムで働く抗エイズ剤の開発が急務である。その第一歩として、以前より優れた抗エイズ剤のスクリ-ニング系として評価の高い、MT-4細胞を用いて、我々は高感度、じん速かつ安全なアツセイ系の開発とその発展に取り組んだ。MTTという色素を用いて、生細胞数を評価する方法は、従来から抗癌剤のスクリ-ニング系として用いられていたが、これをMT-4細胞に応用、コンピュ-タ化されたプレ-トリ-ダ-を導入することにより、従来のアッセイ効率を10倍以上に引き上げることに成功した。更に得たデ-タを、種々のコンピュ-タソフトウェアを用いて解析、デ-タの再現性、信憑性をチェックすることも可能となった。 上記の成果をもとに、研究グル-プは当該年度に500を超える新しい薬剤について、その抗HIV作用をテストし、そのうちいくつかのものについて選択的な抗ウィルス効果を発見した。中でも核酸誘導体の一種であるHEPTという物質は、HIV1型のみに特異的に効果を示し、2型には全く無効であるという事実からアジドチミジン等とは異るカテゴリ-の薬剤として期待し、現在も継続研究中である。また我々が開発した方法は、結果をグロ-バルに観られるという長所を有しており、コンピュ-タ-解析法と相伴って、2種類以上の物質の相互作用を検討するのに適していると考えられる。実際、我々は、アジドチミジンの抗HIV作用に対する腫瘍壊死因子(TNF)の影響を検討、TNFがアジドチミジンの作用に括抗することを発見した。その他、本アッセイ法を用いて、デキストラン硫酸の欠点を補った硫酸多糖類の開発にも成功しており、いくつかの論文において発表した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)