マウス発生過程に必要とされる父親由来の遺伝子領域の解析
Project/Area Number |
01654507
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
木南 凌 新潟大学, 医学部, 教授 (40133615)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ゲノム・インプリンティング / メチル化 / 交配作験 |
Research Abstract |
雄由来と雌由来の二つのゲノムが示すDNA多型を区別できるようなプロ-ブを用い、雄雌由来により異なるメチル化状態の判別を行った。BALB/CマウスとC3H/Heマウスとを両方の組合せで交配させ、F1マウスを作製した。それぞれ4匹の肝臓からDNAを抽出し、mo-2をプロ-ブとしてサザン法で解析した。制限酵素としてはSau3A-MboI系とHpaII-MspI系を利用した。Sau3A、MboIはGATC配列を認識し消化するが、Cがメチル化されていると前者は切断できないが後者はできる。同様に、HpeII,MspIはCCGG配列を切断するが、前者は二番目のCがメチル化されていると切断できない。Sau3Aでは全体で52本のバンドがみられた。52本のバンドの内、5本がSau3AとMboIで異なるバンドを示し、そのうち3本が多型性を示した。この3本が、メチル化を検討する対象となるものであるが、その中の2本が雄雌由来で異なるサイズを示した。すなわち、それらのバンドはBALB/Cマウスには見られ、C_3H/Heマウスには見られないが、F1ではBALB/Cがメス親由来の時にのみ検出される。MbaI消化の方にはこのバンドは見られないので、この断片はメチル化されていて、そのメチル化がメス親由来の場合にのみ見られるということを示している。次に、C3H/He-C57BL(B6)マウス系を用い、制限酵素はメチル化されていると消化できないHpaIIを用いた。同じF1マウスでもB6がオス親の場合のみバンドがみられる。このバンドはB6に見られ、またMspI消化物にも存在するので、B6由来であり、メチル化されていないことが分かる。この場合もメス親由来のDNA断片がメチル化されている。そこで、mo-2DNAの染色体上での位置を決定する目的で、CXSR1マウス系統を利用した。mo-2の分布とすでに位置が決定されているマ-カ-の分布とを比較すると、もっとも似ているものとして染色体2番のセントロメア-近傍に存在するHc遺伝子座が見つかった。
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Report
(1 results)
Research Products
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