Project/Area Number |
01654516
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
藤沢 敏孝 国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 助教授 (60000262)
|
Project Period (FY) |
1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | ヒドラ / 再生 / cDNAクロ-ニング / 弁別分離法 / イン・シチュ・ハイブリダイゼイション |
Research Abstract |
本年度は再生に特異的な遺伝子の分離を行なうのに不可欠な次の2つの技術の確立を目指した。 1)再生特異的cDNAクロ-ンの弁別選択。頭部と足部を共に切除して3時間経過したヒドラからmRNAを抽出しそのcDNAを合成、そしてそれからcDNAバンク(λgt10)を作製した。このバンクからプラ-ク・ハイブリダイゼイション法を用いて再生3時間のヒドラには発現するが正常に増殖したいる個体には発現していない遺伝子クロ-ンを、先ず20ほど分離した。 2)ホ-ルマウントを用いたイン・シチュ・ハイブリダイセイション法の確立。 1)で分離したcDNAクロ-ンの遺伝子のヒドラ体幹での発現部域(特に、再生先端での発現の有無)および発現細胞種を調べるためにはイン・シチュ・ハイブリダイゼイション法が望れまた。ディゴキシジェニン標識のデオキシヌクレオチドをプロ-ブcDNAに取り込ませてハイブリダイゼイションを行い、次いでアルカリンフォスファタ-ゼを結合した抗ディゴキシジェニン抗体を作用させ発色させる方法(ベ-リンガ-)を用いた。 上記2方法を組み合わせて20クロ-ンを調べた結果、4クロ-ンが再生特異的と考えられた。このうち1クロ-ンは足部切除後3-24時間の間再生先端の外胚葉上皮細胞で発現が見られた。他の3クロ-ンは頭部再生時に再生先端で発現が見られたが発現細胞種は目下不明である。 以上の結果から、再生特異的遺伝子のクロ-ンを分離する方法は一応確立したと考える。今後、技術的な洗練を試みると共により多くのクロ-ンの分離と解析を行なう。また、最も興味ある遺伝子は再生のごく初期に発現すると考えられるため再生時間の異なるヒドラからcDNAバンクを作製し、再生を制御するような遺伝子の分離を期する。
|