カルシウムイオンによる筋収縮制御機構のクライオ電子顕微鏡法による構造研究
Project/Area Number |
01657504
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
富岡 明宏 東京大学, 工学部, 助手 (10211400)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 筋肉 / アクチン / 細いフィラメント / 二次元結晶 / 構造解析 / 電子顕微鏡 / 脂質 |
Research Abstract |
1 溶液中で、アクチン・トロポミオシン・トロポニン複合体のマグネシウム・パラクリスタルをCa高濃度下で作製し、最良の結晶化条件を探した。電子顕微鏡法による構造解析の結果、1)並進濾過像は明瞭な方向性、即ち、“spearhead"パタ-ンを示すことを発見した。2)豊島、若林のアクチン・トロポミオシン・S1モデルと計算機でフィッティングし、アクチンのミオシン結合部位を三次元構造上で固定した。3)フィラメントから切り出した単位構造は内部に低密度領域をもち、large domainとsmall domainに分割でき、X線結晶解析のアクチンモデルとよく対応する。4)左管一重らせんに沿うアクチン分子は各々のlarge domainが「柱状構造」で連結している。この「柱状構造」は高い密度をもち、細いフィラメントの堅固な骨格を形成していると考えられる、の四点の知見が得られた。 2 分子内ドメイン構造を高い信頼性で議論するためには、より結晶性の良い二次元結晶を作製することが必要である。この目的のため試みた脂質単分子膜への吸着法は水面の平面性を利用する画期的な技術であり、理想的な二次元結晶を得ることが期待される。中性pHでアクチンが負の電荷をもつことを利用し、正電荷をもたせた脂質単分子膜へアクチンを静電的に吸着様せ結晶化を行った。電子顕微鏡による観察の結果、約30分のインキュベ-ションにより大きなパラクリスタルを成長させることが解った。一晩以上を要する溶液中での結晶化と比べてより大きなパラクリスタルがより速く得られることが解り、この方法の有効性が証明された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)