Project/Area Number |
01660005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
丸茂 晋吾 名古屋大学, 農学部, 教授 (30023394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 愼吾 埼玉大学, 理学部, 助教授 (60033388)
藤伊 正 筑波大学, 生物学系, 教授 (20011611)
岡田 清孝 基礎生物学研究所, 助手 (50101093)
山縣 弘忠 京都大学, 農学部, 教授 (40026373)
菊池 文雄 筑波大学, 農林学系, 教授 (30161425)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥28,500,000 (Direct Cost: ¥28,500,000)
Fiscal Year 1989: ¥28,500,000 (Direct Cost: ¥28,500,000)
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Keywords | 生殖生長 / 花成ホルモン / ジベレリン結合蛋白質 / 花芽分化 / 感光性遺伝子 / シロイヌナズナ |
Research Abstract |
本研究は、植物の生殖生長にかかわる主に2つの分野について研究を行った。第一は、花芽分化に関与する蛋白質、mRNA、花成ホルモンに関する研究であり、第2は、生殖生長にかかわる遺伝子の研究である。以下に個々の研究成果を述べる。丸茂は、タバコ花茎切片を使用した花芽生物検定法を確立し、この方法を用して短日処理したタバコ葉の滲出液より活性成分の精製を行い、活性成分が、水溶性の低分子であることを明らかにした。藤伊は、短日、長日処理したアサガオ子葉にそれぞれ花芽形成を促進または抑制する物質の存在を認め、さらに茎頂部におけるパーオキシダーゼアイソザイムが花芽形成のマーカーとなりうることを示した。岩村は、アスパラガス実生に花芽誘導活性を有するカーバメイト誘導体を合成し、花芽誘導に必要な化学構造を明らかにした。酒井と山口は、花芽形成に重要な役割をはたすサイトカイニン、ジベレリンの結合蛋白質を精製し、それらの性質を調べた。イネの出穂期を支配する感光性遺伝子に関し、菊池はインド型早生品種の感光性遺伝子がLm座に存在することを明らかにし、山縣は我国の多くの品種が、感光性遺伝子E_1を持つことを明らかにした。小野は、短日、長日処理したアサガオ子葉よりmRNAを得て、これらの翻訳蛋白質を電気泳動で分析し、花成誘導と相関する蛋白質を検討した。米田は、シロイヌナズナの開花遅延変異体を多数単離し、日周処理などの反応性からこれらを4つのグループに分類し、遺伝子解析を行った。岡田は、シロイヌナズナの花芽発生分化異常株を選抜し、花芽器官の異常にもとずいて、4つのグループに分類した。これらの多くは、遺伝子解析から単純な劣性突然変異をゲノム上に持つことを明らかにした。以上今年度は、生殖生長への転換に関与する物質や遺伝子の存在が確認できたので、次年度はこれらについてさらに研究を発展させていく予定である。
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