Project/Area Number |
01660504
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山本 正幸 東京大学, 理学部, 教授 (40114706)
|
Project Period (FY) |
1989
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1989: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | 高等植物 / 減数分裂 / 分裂酵母 / 相同遺伝子 |
Research Abstract |
本研究は、我々がさきに分裂酵母で同定した減数分裂制御遺伝子、その遺伝子産物のタンパク質、さらにそれに対する抗体類を駆使して高等植物材料を解析し、高等植物では減数分裂制御に関わる遺伝子・タンパク質分子種の同定を目指す。分裂酵母の減数分裂開始制御においては、体細胞分裂期に減数分裂開始を抑圧しているpat1遺伝子と、pat1の下流で機能し、減数分裂開始の決定に必須の役割を担うmei2遺伝子がとりわけ重要である。本年度は主にmei2遺伝子の相同遺伝子を植物で検索した。対象として分子遺伝学的解析が進みつつあるシロイイヌナズナトランスジェニック個体の作れるタバコ、減数分裂期の材料が多量に得やすいブロッコリ-を用いた。シロイヌナズナのゲノムDNAのサザン分析でハイブリダイゼ-ションの条件を検討し、数種の制限酵素分裂物中にmei2と比較的強くハイブリダイズするバンドを1本、弱くハイブリダイズするバンドを数本認めた。目下これらのクロ-ン化を進めている。一方、タバコの花(若い蕾)、葉、茎、根の四器官および葉由来の懸濁培養細胞、さらにブロッコリ-の花(若い蕾)と茎の二器官からタンパク質を抽出し、それぞれウエスタンブロッティングにより解析した。用いた抗体は、遺伝子工学的に作製したmei2融合タンパク質をウサギに免疫し、mei2タンパク質と反応する画分を精製したポリクロ-ナル抗体である。茎および根には抗mei2遺伝子産物抗体と有意に反応するタンパク質は認められなかったが、花では2本のタンパク質バンドが認められた。大きいほうはタバコで約70Kブロッコリ-で約80K、小さいほうはともに30数Kの分子量に対応した。分裂酵母のmei2遺伝子産物は82Kであるので、大きいほうが相同物である可能性が高く、今後このタンパク質の減数分裂の進行に応じた出現消失の詳しい解析を進めるとともに、対応する遺伝子のクロ-ン化を進める予定である。
|