新花成物質の単離・同定と光周的花成誘導機構の分子生物学的解析
Project/Area Number |
01660510
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
竹葉 剛 京都府立大学, 生活科学部, 助教授 (10046500)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1989: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 花成物質 / フロリゲン / アサガオ / アオウキクサ |
Research Abstract |
(1)アオウキクサ(Lemna paucicostata 151)を検定植物として用いて、アサガオおよびアオウキクサのリン酸buffer抽出液をゲルろ過し、それぞれの分画ごとの花成誘導活性を調べると、分子量約100K、20〜30K、および5〜10K付近に顕著な活性が存在した。 (2)この高分子性花成誘導物質の化学的正体を知るために行なった予備的観察によると5〜10K成分は、酸・アルカリに対して比較的安定であり、熱処理(100℃、15min)では失活しないこと、10%TCAで沈殿すること、20〜30K成分はproteinase K処理により、活性・紫外吸収とも5〜10K成分へと低分子化(ゲルろ過で見る限り)すること、100K成分は熱処理(100℃、15min)により変性し沈殿すること、等が明らかになった。これらの性質は、通常、タンパク質(ポリペプチド)に見られる性質である。 (3)高分子性花成誘導物質の化学的正体を知るために、アオウキクサ抽出物を硫安分別し、さらにゲルろ過(BioGel A1.5m)・イオン交換クロマト(Pharmacia MonoQ)・逆相クロマト(Pharmacia ProRPC)等を組み合わせ、活性と一致するsingle peakを得た。この画分をNative PAGEで分離すると、銀染色で一本のバンドが120K付近に検出された。同画分をSDS-PAGEで分離すると、60K付近に2本のバンドが検出され、活性はその部分から回収された。このSDS-PAGEからの回収画分をendopeptidaesで処理し、逆相クロマト(Pharmacia PepRPC)で分離すると、約10本のピ-クが検出された。活性と一致するピ-クのアミノ酸配列を部分的に決定したが、その配列は既知タンパク質のいずれの部分ともホモロジ-を示さなかった。現在、どのような構造が花成誘導活性をもつのか検討中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)