ラクトフェリンの有する選択的な菌生育制御機能の牛用飼料添加剤実用化システムの開発
Project/Area Number |
01860038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
畜産学(含草地学)
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
島崎 敬一 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (10091547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦島 匡 帯広畜産大学, 畜産学部, 助手 (80185082)
中野 道晴 北海道立衛生研究所, 薬学部, 研究職員
久米 新一 農林水産省, 九州農業試験場・畜産部, 主任研究官
高橋 潤一 帯広畜産大学, 畜産学部, 助手 (20111198)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥6,200,000 (Direct Cost: ¥6,200,000)
Fiscal Year 1989: ¥6,200,000 (Direct Cost: ¥6,200,000)
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Keywords | ラクトフェリン / ビタミンB群 / 揮発性脂肪酸 / ミネラルバランス / ル-メン内発酵 / 飼料添加剤 |
Research Abstract |
ラクトフェリンが鉄イオンを強く要求する微生物の成長・増殖を抑制するという『選択的菌生育制御機能』を有するため、ラクトフェリンを反芻動物の飼料添加剤として家畜の生産性向上に利用する可能性を検討した。 ル-メンフィステル装着羊(サフォ-ク種)から得たル-メン液をイノキュラムとして、人工唾液中で38℃、24時間嫌気培養し、その生成物の分析からin vitroなラクトフェリン添加効果を調べた。その結果、揮発性脂肪酸(VFA)の生成量が増加しミネラルバランスに変化が認められ、ラクトフェリン添加によりル-メン微生物の成育の活性化が推察された。又、ラクトフェリンはル-メン液によってほとんど分解されない事も確認された。さらにラクトフェリン投与群と無投与群各2頭の羊を用いたin vivoの実験も行った。2.5グラムのラクトフェリン錠剤を製造し、一日二回、飼料(乾草)給与30分後にフィステルより投与し、投与後のル-メン液性状の分析結果からラクトフェリン投与効果を判定した。その結果、ラクトフェリン投与によりル-メン液中のFe濃度が低下する傾向を示し、かつ酸化環元電位(負値)の増大、VFAの増加が認められた。特にプロピオン酸の増加が顕著であった。又、調査したビタミンB群の中ではB_1がラクトフェリン投与後に僅かではあるが増加する傾向を示した。以上、本研究によりラクトフェリンが飼料添加剤としての応用の可能性に期待が持てる結果が得られた。 なお、VFAはキャピラリ-カラムによるガスクロマトグラフィ-法、乳酸は酵素分析法、ビタミンB_1はチオクロ-ム蛍光法、B_2はルミフラビン蛍光法、B_6はバイオアッセイ法で行った。又、ミネラルは試料を湿式灰化した後、原子吸光分析法およびフレ-ムレス原子吸光分析法にて定量した。さらにル-メン液によるラクトフェリンの分解は抗ラクトフェリン血清を用いた免疫化学的方法およびSDSー電気泳動法によって追跡した。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)