生着率の向上を目的とした移植肝viabilityの非侵襲的判定装置の開発
Project/Area Number |
01870053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Developmental Scientific Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小澤 和恵 京都大学, 医学部, 教授 (00026858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長村 俊彦 株式会社ユニソク, 開発部, 代表
森 敬一郎 京都大学, 医学部, 助手 (80159186)
嶌原 康行 京都大学, 医学部, 助手 (30196498)
山岡 義生 京都大学, 医学部, 講師 (90089102)
折井 豊 京都大学, 医学部, 助教授 (60028149)
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Project Period (FY) |
1989
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1989)
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Budget Amount *help |
¥15,100,000 (Direct Cost: ¥15,100,000)
Fiscal Year 1989: ¥15,100,000 (Direct Cost: ¥15,100,000)
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Keywords | 移植肝 / viability / 肝ミトコンドリア / Redox state / pyridine nucleotides / fluorometry / spectro photometry / 肝保存 |
Research Abstract |
移植肝の機能的予備能すなわちviabilityの指標として肝ミトコンドリアのRedox state(NAD/NADH)が有効であることを示してきた。今回の研究ではRedox stateを灌流下に短時間で非侵襲的に手術室環境で測定する事を可能とした。まず、分光装置の計測波長を多チャンネル化し、可視光域から近赤外線域までの複数波長光の同時計測を可能とし、NAD/NADH系螢光に加えチトクロ-ム系酵素の吸光度変化も計測可能となった。これにより灌流障害による局所的酸素欠乏状態や呼吸酵素系の経時的・段階的損傷が定量化され、Redox state計測時の灌流条件を一定化する事に成功した。又、センサ部光ファイバ-の材質・配向を改良し、耐ノイズ性を高め、センサ支持部にはstepping motorを採用し、検体肝表面の法線方向に0.01mmの制御分解能を得た。これにより特定波長の反射光強度を制御情報としてセンサ先端を安定した分光学的計測が可能な範囲内へと移動させる事により、室内光下でも信頼できる計測が可能となった。又、高感度光子計数装置を採用し、肝表面に入射する励起光・照射光を単色光化する事により、検体肝の損傷を避け、計測の安全性、無侵襲性を向上させると共に、計測デ-タのS/N比を改善した。これにより定量的動態解析を可能とする精度・再現性を得た。計測に使用する灌流台には灌流圧計、酸素電極、表面温度計、組織血流計等を装置し、灌流状態の各種パラメ-タをモニタしながら、移植肝保存温度と考えられる4℃の低温で、安全に酸欠負荷あるいは基質負荷を加えてのviabilityチェックが可能となった。計測装置の制御、デ-タ処理には連動する2台の小型コンピュ-タを採用し、22℃灌流時に約15分、4℃灌流時には約30分の短時間で移植肝評価が可能となった。現在小動物(ラット)肝を使用しての基礎実験をほぼ終了した段階であり、施設内で確立されている大動物の肝移植モデルでの本試作機の有効性の評価実験を準備中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)