MLK2とセプチンによる神経細胞の開口分泌制御機構の解明
Project/Area Number |
01J01723
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
河尻 愛恵 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | セプチン / シグナル伝達 / 生化学 |
Research Abstract |
セプチンは種を越えて保存されている分子量4-8万の蛋白質群で、構造上GTP/GDP結合部位を有する広義の"G蛋白質"である。セプチンは神経情報伝達機構において神経伝達物質の放出に関与する分子の一つと考えられている一方、下等動物細胞での遺伝学的解析では細胞質分裂や極性の決定に必須であることが報告されている。私共は、Mixed Lineage Leukemiaの融合蛋白質として同定された哺乳動物セプチンSept9/MSFファミリー(Sept9a/MSF-A,Sept9b/MSF,Sept9c/MSF-B)の性状解析を行った。Sept9/MSFファミリーの特異抗体を作成して種々の培養細胞におけるMSFファミリーの発現を検討したところMSFファミリーは微小管に沿ったフィラメント様の局在を示すことがわかった。培養細胞のうちヒト乳腺細胞HMECではSept9a/MSF-Aのみが発現していることを見い出した。この細胞における細胞内局在を検討したところ間期において微小管に沿った局在が、分裂期には紡錘体・分裂溝への濃縮が観察された。また生化学的解析によりSept9a/MSF-AのGTP水解領域を含む中心領域が微小管と直接結合することが示された。しかし、GTP水解能の有無は結合に影響しなかった。また、細胞からSept9a/MSF-Aを含む内在性セプチン複合体を免疫沈降した際にチュブリンの共沈が認められた。さらに、コルセミドで微小管構築を崩壊させるとSept9a/MSF-Aの繊維状構造も崩壊した。一方、RNAiを用いてHMEC細胞内のSept9a/MSF-Aの蛋白質量を減少させると細胞質分裂が阻害され、多核の細胞が出現した。これらの結果は、MSFが微小管の機能・構築制御を通して細胞質分裂に関与することを示唆する。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)