脊椎動物の発生分化過程における組織特異的スプライシング制御機構の解析
Project/Area Number |
01J02569
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Molecular biology
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
神 唯 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2001 – 2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2002: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 選択的スプライシング / RNA結合タンパク質 / fox-1遺伝子 / RNAタンパク質 |
Research Abstract |
選択的スプライシングは、エキソンを使い分けることで一つの遺伝子から複数の遺伝子産物を作り出すことのできるRNAレベルの遺伝子発現制御機構の一つである。組織特異的、あるいは発生分化段階特異的なスプライシングが多くの遺伝子で報告されており、生体において重要な役割を果たしていると考えられている。しかしながら、選択的スプライシング制御の分子機構は未だ明らかにされていない事柄が多い。私は脊椎動物における選択的スプライシング制御機構の知見をより多く得るため新規制御因子、RRM型のRNA結合タンパク質をコードするfox-1遺伝子を同定した。発現解析からゼブラフィッシュfox-1が初期発生段階において筋肉系列組織に、マウスfox-1が筋肉・神経系列組織に特異的に発現することを明らかにした。生化学的な解析からRNA結合タンパク質であるFox-1がGCAUG配列を特異的に認識することを明らかにした。機能解析よりfox-1がミトコンドリアATP合成酵素γサブユニット(F1γ)及びα-アクチニン遺伝子の筋肉型スプライシングを誘導できることを、さらにフィブロネクチン遺伝子の選択的スプライシングを制御することを、ほ乳類培養細胞を用いた実験により明らかにした。 今年度は、Fox-1認識配列GCAUGが選択的エキソンの上流イントロンにある場合は、fox-1はエキソン抑制に働き、逆に下流イントロンにある場合は、fox-1はエキソン促進に働くことを明らかにした。また、fox-1の制御にはRNA結合能と、C末領域が必要であることを明らかにしていたが、このC末領域を介してFxhタンパク質と相互作用していることを免疫沈降実験により明らかにした。 今後は、fox-1がどのような分子機構により基本スプライシングに働き掛けているのかを明らかにしていく。実際には、Fox-1のC末領域の機能を中心に解析していく予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)