ラット胸腺腫発生遺伝子Tsrー1の作用機序に関する研究
Project/Area Number |
02151024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松山 睦司 名古屋大学, 医学部, 教授 (80073112)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 彰 愛知県がんセンター研究所, 研究員 (50157202)
松浦 晃洋 札幌医科大学, 助手 (70157238)
木下 喜博 大阪市立大学, 医学部, 教授 (80046896)
田口 修 愛知県がんセンター研究所, 主任研究員 (00142167)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥8,500,000 (Direct Cost: ¥8,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥8,500,000 (Direct Cost: ¥8,500,000)
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Keywords | BUF / Mna系ラット / 胸腺腫 / 胸腺腫発生遺伝子 / Tsrー1 / EGFR / サテライトI DNA |
Research Abstract |
1.X亜分画に対するモノクロナル抗体の作製:胸腺腫由来上皮性細胞株(TAD3)培養上清から10kDのポリペプチド(X亜分画)を分離した。この分画はrat thymocyteの増殖誘導活性を持ち、その標的細胞は最も未熟なCD4^ー8^ーthymocyteであることが判明した。このペプタイドを精製し(木下)、抗体作製を試みている(松浦)。 2.Tsrー1発現の場の検索:胎齢15日のBUF/Mna、ACI/NMs及びF344系ラットから胸腺を採取し、その一対を4週齢のBUF/Mnaーrnu/rnuあるいはACIーrnu/rnu系ラットの腎被膜下に移植し、18カ月齢で屠殺したところBUF/Mnaの移植胸腺は宿主の系統を問わず全例胸腺腫となったが、ACI/NMsあるいはF344系の胸腺をBUF/Mnaーrnu/rnuに移植しても腫瘍にはならなかった(田口)。 3.分子生物学的検索:(1)BUF/MnaおよびACI/NMs系ラットより樹立した良性胸腺腫細胞株3例、悪性胸腺腫細胞株2例、正常胸腺細胞株2例について、EGFR、cーerbBー2、ret、kitの発現をノ-ザンブロット法にて検索した。これらの細胞よりpoly(A)^+RNAを精製し、それぞれの遺伝子cDNAとハイブリダイズした結果、全ての細胞株でEGFRのみの発現を検出した。mRNAのサイズは約10kbと5.8kbで、正常肝のRNAで検出されるEGFR mRNAのサイズと一致していた。発現レベルは良性胸腺腫および正常胸腺由来の細胞株ではほぼ同じレベルであったが、悪性胸腺腫細胞株では数分の1に低下していた(松山、増田)。 (2)BUF/Mna系ラット胸腺腫から、サテライトI DNAの92/93bpのモノマ-と185bpのダイマ-をpUC19プラスミドに挿入してクロ-ニングを行った。サテライトI DNAのモノマ-17クロ-ン、ダイマ-8クロ-ンの塩基配列を決定した結果、モノマ-はA、B、C、Dの四つのsubfamilyに分類され、ダイマ-はAB、BC、CDのいずれかの組合せであった。モノマ-の一つのクロ-ンのみは、いずれのsubfamilyにも分類されないため塩基配列を詳しく検討した。その結果、このクロ-ンは姉妹染色分体の不等交差に伴うDNAの欠失とsubfamily間のgene conversionによって生じたと考えられた(松山、守内、有森との共同研究)。4.5.略。
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Report
(1 results)
Research Products
(12 results)