Project/Area Number |
02151029
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
武部 啓 京都大学, 医学部, 教授 (10028318)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山泉 克 熊本大学, 医学部, 教授 (70107093)
笹月 健彦 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50014121)
塚田 俊彦 京都大学, 医学部, 助手 (10207334)
池永 満生 京都大学, 放射線生物研究センター, 教授 (70025378)
田中 亀代次 大阪大学, 細胞工学センター, 助教授 (80144450)
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Project Period (FY) |
1989 – 1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥20,500,000 (Direct Cost: ¥20,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥20,500,000 (Direct Cost: ¥20,500,000)
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Keywords | 遺伝病 / 色素性乾皮症 / 紫外線 / 皮膚がん / 遺伝子地図 / 突然変異 |
Research Abstract |
研究目的 遺伝性疾患のなかに、患者が高頻度に発がんするものがあり高発がん性遺伝病と総称する.遺伝的に発がんしやすい素質であるこれらの患者の細胞を培養し、どの遺伝子のどのような変化(異常)によって発がんしやすくなっているのかを解明したい。そのような機構は、発がん機構に重要な役割を果しているものと期待できる。本研究は3年計画で、本年度は第2年目である.初年度に色素性乾皮症A群相補性遺伝子(XPAC)のクロ-ニングに成功したので、本年度はその詳細な解析に重点をおく。色素性乾皮症は、太陽光中の紫外線によって皮膚がんを生じやすい遺伝病であり、その機構の解析をめざして、マウス皮膚の紫外線発がんについて、がん遺伝子の突然変異を解析する. 研究経過と成果 XPAC遺伝子の色素性乾皮症患者における変化は、日本人と日本人以外で著しく異なることがわかった。特に日本人患者は大多数が同一位置の1個の塩基の置換によって、XPAC遺伝子の機能が完全に失なわれており、同一民族に單一の突然変異が長年にわたって保たれた、フアンダ-効果の1例と考えられる.XPAC遺伝子は第9染色体長腕に位置づけられた。DNA損傷修復遺伝子の遺伝子地図が確定した最初の例である.マウス背部に紫外線で作成した皮膚がんの細胞を培養し、その特性を調べるとともに、がん遺伝子(Nーラス,Kーラス,Hーラス)の活性化を解析した。約40系統の腫瘍由来細胞のうち5系統についてアルモル化DNA修復遺伝子の欠損がみられた。ラス遺伝子の活性化については7系統で突然変異が証明された。いずれもプリン塩基とピリミジン塩基が相互に変るトランスバ-ジョン型であった。これはプラスミドDNAを紫外線照射して色素性乾皮症細胞中で突然変異を生じさせた場合の主な型であるトランジション型と異なり、その理由について検討を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)