Project/Area Number |
02151078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Cancer Center Research Institute and Research Center for Innovative Oncology, National Cancer Center Hospital East |
Principal Investigator |
口野 嘉幸 国立がんセンター研究所, 生物物理部, 部長 (60124418)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 雅英 名古屋大学, 医学部・病理学第2講座, 講師 (40183446)
竹縄 忠臣 東京都老人総合研究所, 生体情報部門, 部長 (40101315)
竹家 達夫 京都大学, 化学研究所, 助教授 (60112330)
野田 亮 癌研究会癌研究所, ウイルス腫瘍部, 部長 (30146708)
西澤 誠 東京大学, 医科学研究所・癌ウイルス研究部, 助手 (30192248)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥20,000,000 (Direct Cost: ¥20,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥20,000,000 (Direct Cost: ¥20,000,000)
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Keywords | 癌遺伝子 / 癌抑制遺伝子 / maf遺伝子 / sーmyc遺伝子 / Krevー1遺伝子 / bek遺伝子 / ホスホリパ-ゼCγ2 |
Research Abstract |
新規癌遺伝子および癌抑制遺伝子の探索という本研究班の中心テ-マに添って、この1年間各班員の精力的な研究が進められてきた。本班の研究成果のうち特筆すべきものとしては次のようなものが挙げられる: 1).トリ筋腱膜繊維腫発症の原因遺伝子としてvーmafが単離され、続いてヒトおよびトリ細胞に含まれるcーmaf遺伝子、さらにはmaf関連遺伝子の一つmafBが単離され、それらの構造解析が行われた。その結果、maf遺伝子産物はロイシンジッパ-構造をもつDNA結合蛋白質で、ホモ二量体、またはmafBとの間でヘテロ二量体を形成し、胚発生の段階で重要な役割をなしていることが明らかとなってきた(西澤)。2).ラットから新規myc関連遺伝子sーmycが単離され、その構造と機能の一部が明らかにされた。sーmyc遺伝子はイントロンーエキソン構造をもたない新しいタイプのmyc関連遺伝子で、その発現は、neu遺伝子の活性化によって癌化したラットの神経系腫瘍細胞RT4ーACのもつ造腫瘍性を抑制する(口野)。3).ヒト癌抑制遺伝子として単離されたKrevー1遺伝子の、詳細な構造と機能との関係について検討が加えられた。その結果、Krevー1蛋白質も他のras蛋白質同様、GTP/GDP交換反応によって癌抑制活性が制御されていること、同蛋白質のN末端から12,30,31番目のアミノ酸残基周辺の特異構造が癌抑制能の発現に重要であることなどが明らかとなった(野田)。4).チロシンキナ-ゼ活性をもち、FGFレセプタ-様構造をもつ新規遺伝子bek、およびその関連遺伝子brkがトリから単離された(竹家)。5).src類似構造をもつ新規蛋白質ホスホリパ-ゼCγ2に対する遺伝子が単離され、その発現と細胞増殖および癌化との関係が検討された(竹縄)。6).protoーret蛋白質に対する抗体が作成され、ret遺伝子の発現と細胞の癌化との関係について調べられた(高橋)。
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