Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊庭 英夫 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (60111449)
山本 正幸 東京大学, 理学部, 教授 (40114706)
蛯名 洋介 徳島大学, 酵素科学研究センター, 教授 (00112227)
宇野 功 東京大学, 応用微生物学研究所, 教授 (60114401)
野沢 義則 岐阜大学, 医学部, 教授 (10021362)
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Budget Amount *help |
¥21,000,000 (Direct Cost: ¥21,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥21,000,000 (Direct Cost: ¥21,000,000)
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Research Abstract |
1.細胞膜近辺の現象の解析ーーインスリンリセプタ-の発現系を使いPI3キナ-ゼの85Kサブユニットがリン酸化されることが判明した。また、カエルの卵の系でM期に活性化されるキナ-ゼがMAPキナ-ゼであることを始めて明らかにし,そのcDNAのクロ-ニングを完成した。このキナ-ゼはG_0/G_1期にも特異的に活性化され,微小管と情報伝達の関係を明らかにする手がかりとしてさらに研究を進めている。情報伝達に伴い活性化されるPKCの新しい分子種をさらに数種類同定し,結局,PKCは10種類を越えるファミリ-を形成していることが明らかになった。また,これらの新しいPKC,nPKCがGH4C1細胞では生理的な刺激に反応し,情報を伝達することが,甲状腺刺激ホルモン放出ホルモンを用いた実験で明らかになった。また,PKC分子種間ではPKCγのみがホルボ-ルエステル刺激に反応してTREーCATの発現が誘導できず,PKC分子に機能分担があることが判明した。 2.核内でおこる現象の解明ーーFos,Junおよびその関連のFra1,Fra2について解析した。Jun/Fosだけでなく,Fra2/JunなどもAPー1配列に特異的に結合することが明らかになった。また,カルパスタチンのcDNAを細胞内で発現させると,JunによるTREーCATの転写活性の著しい増加が観察され,Junなどの転手因子の活性がプロテア-ゼによって制御されていることが示唆された。 3.酵母系をもとにした情報の流れの解析ーーPKCの阻害剤スタウロスポリンに対する耐性出芽酵母変異株を単離し,そのうちの1つを解析し,PKCの類似体であるものが同定された。この変異株は2nの状態で増殖を停止していた。また,分裂酵母でもアデニル酸シクラ-ゼを同定し構造を決定した。このものの遺伝子を破壊しても生育は可能であったが,有性生殖に対しては脱抑制されていた。
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