細胞性癌遺伝子mycタンパク質の機能と細胞内情報伝達系における役割
Project/Area Number |
02152004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
有賀 寛芳 北海道大学, 薬学部, 教授 (20143505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有賀 早苗 北海道大学, 薬学部, 助手 (90184283)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
Fiscal Year 1990: ¥4,700,000 (Direct Cost: ¥4,700,000)
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Keywords | cーmyc / Nーmyc / DNA複製 / 転写因子 / HSP70 |
Research Abstract |
我々は核内癌遺伝子産物cーmyc蛋白質が細胞DNA複製と転写因子として機能することを今までに報告してきた。今年度、これを更に詳細に研究し、次の結果を得た。 1、cーmycタンパク質の精製 我々が同定したcーmyc遺伝子上のcーmycタンパク質複合体結合配列を担体としたアフィニティ-カラムにより、ヒトRaji、又はHL60細胞よりcーmycタンパク質を精製した。生物活性を有する完全な形のcーmycタンパク質の精製は始めてであった。 2、cーmycタンパク質とDNA複製 ヒトHL60細胞核抽出液を蛋白源としてcーmyc遺伝子上の複製開始部位を含むクロ-ンを鋳型としてin vitro DNA複製系を確立した。1により精製したcーmycタンパク質添加より複製が10〜20倍上昇し、複製タンパク質としてのmycタンパク質が明らかになった。更にcーmyc遺伝子上の複製開始領域にはAT rich領域があり、そこはSV40T抗原などのヘリカ-ゼにより開裂し、複製活性をあげることが判明した。 3、転写、複製因子としてのNーmycタンパク質 Nーmyc遺伝子プロモ-タ-上流約1000塩基対内にDNA複製開始部位を同定した。複製は抗Nーmycタンパク質抗体により阻害されることからNーmycタンパク質が複製に関与している可能性が高い。Nーmycタンパク質はNーmyc遺伝子の転写抑制を行うことが判明し、抑制にあづかる部位を同定した。 4、cーmycDNA複製/エンハンサ-領域に結合するcーmycタンパク質以外のタンパク質の同定 130k、87kのタンパク質を同定し、そのcDNAをクロ-ニングした。 5、転写因子としてのcーmycタンパク質 cーmycタンパク質はcーmyc遺伝子、HSP70遺伝子の転写を促進、又は抑制する。HSP70遺伝子プロモ-タ-領域内に結合部位を同定し、詳細に検討した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)