Project/Area Number |
02152015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山本 嘉則 東北大学, 理学部, 教授 (60029519)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根本 尚夫 東北大学, 理学部, 助手 (30208293)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 癌治療 / 中性子捕捉療法 / ヌクレ・オシド / 有機合成 / 有機ホウ素 / 立体配座 |
Research Abstract |
ホウ素中性子捕捉療法によるがん治療のために必要とされるホウ素キャリア-の新規合成法を開発した。まず、ヌクレオシドカルバニオンによるホウ素含有アルデヒドへの1、2一付加反応を検討し、電荷的に正に帯電したホウ素原子と反応せず、目的の1、2一付加反応を高収率で進行させるために反応条件の制御及びホウ素部位の保護基の選択を行なった。実際にいくつかの誘導体を合成することにも成功した。パラジウム触媒によるハロゲン化ヌクレオシドとホウ素含有スズ化合物のクロスカップリング反応を検討した。ホウ素原子共存下では同時に炭素ーホウ素結合の切断が起こやすいが、触媒の配位子や官能基の保護等の選択により目的の反応のみを高収率で進行させることに成功した。ホウ素クラスタ-のひとつであるカルボランへの炭素ー炭素結合反応はこれまで強塩基条件を必要とされてきたが、中性条件下でこの反応を進行させるための反応条件を見いだし、ホウ素キャリア-の合成法に応用した。こうした生体関連化合物の多くは光学活性でありその出発原料として有用な酒石酸の化学変換反応を検討した。従来では困難とされていた水酸基の保護反応をラセミ化のない高収率で実用的な条件で行なう事に成功した。またホウ素キャリア-の分子構造とキャリア-能の相関を検討するための基礎として立体配座の詳細な検討は重要だが、立体配座の固定された鎖状化合物を見いだし、その分子構造について研究を行なった。
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