Project/Area Number |
02152033
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
丹下 剛 東京大学, 医学部(医), 講師 (10107667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 直人 東京大学, 医科研, 助手 (20159289)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1990: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 巨核球 / 白血病細胞 / 分化 / チロシンキナ-ゼ / 癌遺伝子蛋白 / TPA |
Research Abstract |
研究成果:1)ヒト巨核芽球性細胞株(Tー33)につづく同様の細胞株の樹立を約30例の症例につき試みた結果,真性多血症由来の細胞株を樹立できた。抗血小板抗体TP82に対して強陽性所見を示したが,他の巨核球系マ-カ-は陰性であり,未分化な骨髄系細胞と判断した。2)われわれが樹立した血小板増多を伴う悪性中皮腫由来の細胞株の培養上清にILー3,ILー6を検出したが,未知の血小板放出因子の検出には至っていない。 3)Tー33の分化誘導におけるcーyes癌遺伝子蛋白のチロシンキナ-ゼ活性の検討を免疫沈降法で行なった。種々の細胞株との比較検討を行なった結果,Tー33はTPA処理後3時間から40時間にかけて,つねにTPK活性の低下を認めた。K562も同様に16時間から40時間にかけて低下した。反対に,単球系細胞のU937株はTPA処理後6時間から48時間にかけてTPK活性は増加した。HLー60は3時間から12時間においては低下の傾向を示し,36時間において増加した。ILー6処理後のTー33は40時間において増加した。一方,cーsrcのTPKに関しては,Tー33,K562,HLー60株は24時間から48時間にかけて増加した。 考察:巨核球系細胞株による血小板放出は,依然として報告されていない。血小板放出因子に関してはIshibashiら,およびAsanoらによりインタ-ロイキン6(ILー6)のin vivo投与によりマウス,サルの血中の血小板数の増加が認められた。巨核球分化に伴うチロシン蛋白キナ-ゼ活性(TPK)の変化に関する報告はない。われわれが示した結果では,巨核球分化に先行してcーyesのTPK活性の低下がおきるので,cーyesのTPKによるdown regulationが巨核球分化に作用していると考えられる。cーsrcのTPKは巨核球分化においてdown regulationを示さない。ILー6の直接的作用によってTPK活性が増加する点は今後さらに検索をすすめたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)