ヒト胆道癌の発生・進展・特性に関する多角的基礎研究
Project/Area Number |
02152039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
渡辺 英伸 新潟大学, 医学部, 教授 (70037381)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 輝夫 新潟大学, 医学部, 教授 (00000927)
木南 凌 新潟大学, 医学部, 教授 (40133615)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Keywords | 胆嚢 / 粘膜内癌 / 固有筋層浸潤癌 / 漿膜下微少浸潤癌 / 癌の発育・進展 / 患者予後 / 脈管侵襲 / リンパ節転移 |
Research Abstract |
胆嚢粘膜内癌(m癌)128病変、固有筋層浸潤癌(pm癌)10病変、微少漿膜下浸潤癌(SS癌)29病変を用いて、癌の進展に関与する因子を検討した。成果:m癌はlyo、vo、pno(神経浸潤)、no、pm癌はly(+)1/10、他は陰性であったが、SS癌はly(+)10/29(34%)、v(+)2/29(7%)、pno、n(+)3/20(15%)と高かった。 pm癌のうち、ly(+)癌の1例は粘膜内のly(+)部で組織異型増加を示し、4例はpm浸潤部で構造異型増加を示した。SS癌でも、6例でSS浸潤部直上粘膜部で組織異型増加を示し、15例でSS浸潤部で構造異型増加を示した。癌のpm、SSへの浸潤部はI型隆起部が多く、ここでは筋層が離開・菲薄化、筋束間は浮腫状・富血管性であった。 患者5生率は、m癌、pm癌で100%、微少SS浸潤癌で63.7%(P<0.05)であった。早期胆嚢癌(m癌とpm癌)の胆石保有率は年次別にみると、1981〜83年で75.2%、1984ー85年で86.9%、1986ー87年で53.1%、1988ー89年で46.4%と減少した。 考察・展望:胆嚢癌の進展は、全臓器の癌に共通する癌組織異型度のみでなく、胆嚢壁構造そのものの特性(粘膜筋板の欠如、固有筋層が0.5mmと薄く、筋束間の離開が多いこと、漿膜に達するRokitanskyーAschoff洞が存在すること、このために組織異型度の低い癌でもssに容易に浸潤する)やリンパ管経由が多いことが挙げられる。 m内、SS内での癌組織異型増加、増殖速度を核DNA量、癌遺伝子、BrdU、DNA、polymeraseαの面から、目下検討中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)