Project/Area Number |
02152047
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
服部 隆則 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (70079721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜田 新七 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (00172974)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1990: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 実験発癌 / 胃癌 / 胆汁 / 十二指腸液 |
Research Abstract |
ヒトの胃癌、特に良性病変で部分切除された残胃に発生する胃癌、さらに胆道癌や膵臓癌の原因を明らかにする目的で胆汁を含む十二指腸液の発癌性を実験的に検討した。実験には60匹のラットを用い、空腸上部の切断術の後、口側断端を盲端とし、胆汁を含む十二指腸液が完全に胃内に逆流するようにし、胃体部前壁に空腸の肛門側断端を側々吻合し、胃内容が空腸から排出される手術をおこなった。この状態で、動物を50週間、発癌剤を投与することなく飼育し、胃の腫瘍の発生を形態学的に調べた。その結果、ほとんどのラットの幽門部に隆起性病変を認めた。そのうち、26匹(44%)には浸潤性の癌がみられた。組織学的には、粘液産生性の腺癌であった。残りの28匹のラットには、悪性といえないまでも、強い異型性を示す腺腫性病変がみられた。これらの腺腫性病変で ^3Hーthymidineの取り込みを調べみると、強い増殖性を示すことが分かった。あとの6匹には、腺腫や癌はみられなかったが胃小窩の過形成や粘膜深部に嚢胞化腺管の増生がみられた。今回の実験では、すべての病変が胃の幽門輪の近くにみられ、本来の十二指腸や、幽門から隔たった胃体部粘膜、また、胃空腸吻合部には病変は観察されなかった。胃の幽門部は、逆流する濃厚な十二指腸液に曝されているので、胆汁を含む十二指腸液が腫瘍発生の原因であると考えられる。 このことから、ヒトの胃癌や胆道系あるいは膵臓の癌の発生に胆汁が深く係わっていると結論される。 今回のラットの実験で、癌の種々の病変の大きさから検討することで、胆汁により、まず、胃の腺管に腺窩上皮の過形成がおこり、腺管の嚢胞化がおこる。次に,嚢胞化した腺管のなかに増殖性の腺腫性細胞が発生する。さらに、この腺腫性細胞から癌が発生するという、連続的な過程を明らかにすることができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)