ILー6及びILー6遺伝子導入癌細胞による生体内抗腫瘍免疫調節機構の解析
Project/Area Number |
02152073
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡田 全司 大阪大学, 医学部, 助手 (40160684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小倉 剛 徳島大学, 医学部, 教授 (00028490)
桝野 富彌 大阪大学, 医学部, 講師 (20135677)
川瀬 一郎 大阪大学, 医学部, 助手 (10161324)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | ILー6 cDNAーtransfectant / transfectant腫瘍 / キラ-T細胞 / 低免疫原性腫瘍 / 生体内抗腫瘍効果 / scidーhuマウス / ヒト・キラ-T生体内分化 / ILー6 |
Research Abstract |
1.低免疫原性腫瘍RL♀8(Balb/cマウス胸腺腫)にヒトILー6 cDNAをレトロウイルスベクタ-pM5Gneoを用いtransfectした。 2.このtransfectant腫瘍(RL♀8ーhILー6)を同系マウスにi・p投与し著明な延命効果ならびに約50%の完全治癒率を得た。さらに、このサブクロ-ンで高ILー6産生クロ-ン12はより高い治癒率を示し、ILー6産生と抗腫瘍効果が相関した。又、このクロ-ンは元のRL♀8投与マウスに対しても延命効果を示した。 3.この治癒マウスを再び<in>___ー <vitro>___ー及び<in>___ー <vivo>___ーにおいてtransfectant腫瘍で再刺激すると、これに対するCD8^+キラ-Tが分化誘導された。さらに抗CD8抗体投与マウスでは抗腫瘍効果が抑制されたことより、transfectantによる抗腫瘍効果はキラ-Tを介して発揮されることが示唆された。 4.ヒトPBLを用いscidーhuマウスを作製した。これをヒト腫瘍で免疫し、ヒト・キラ-T細胞を生体内で誘導する系をはじめて確立した。 5.P.LederらはILー4 cDNAをマウス腫瘍にtransfectし抗腫瘍効果を得たが、この効果はM0を介して発揮されることが示唆されている。一方、我々のヒトILー6 cDNAをtransfectした腫瘍細胞を用いての強い抗腫瘍効果はキラ-T細胞の分化誘導を介して発揮される。したがって本実験系はキラ-Tの分化を介した生体内抗腫瘍免疫機構の解明に良い実験モデルを提供する。さらに、他の低免疫原性腫瘍RL♂2T,transfectant(ILー6 cDNA)を用いて同様の結果を得た。したがって、本法は種々の低免疫原性腫瘍(ヒト癌に多い)に対するILー6の抗腫瘍効果解析に有用である。 6.ヒト・キラ-T細胞を生体内で分化誘導しうるscidーhuマウスをはじめて作製した。したがって、これを用いて、いままで困難であったヒト腫瘍に対する生体内抗腫瘍効果の解析が迅速に進展すると思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)