生体内発癌におけるがん遺伝子相互の機能的連鎖に関する研究
Project/Area Number |
02152075
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
徳久 剛史 神戸大学, 医学部, 教授 (20134364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小泉 民雄 神戸大学, 医学部, 助手 (80221232)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 1990: ¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
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Keywords | cーfos / トランスジェニックスマウス / メモリ-B細胞 / cーmyc / vーjun / B細胞リンフォ-マ |
Research Abstract |
すでに作製したcーfosトランスジェニックマウス(Cell53,1988)のリンパ球分化成熟度をそれらの機能の面からの検討した。その結果、ヘルパ-T細胞や抗原提示細胞の機能は正常であった。しかし、B細胞の分化異常があり、成熟B細胞からIgGメモリ-B細胞への分化過程が強く障害されていた。また、キラ-T細胞やNK細胞活性は軽度(対照の50%)低下していた。以上の成果をInt.Immunol.(印刷中)に発表した。 cーfosマウス脾臓由来のB細胞の分化実験系において、cーfos B細胞は抗Ig抗体の刺激では全々細胞分裂を起こさなかった。しかし、LPS刺激に対してはその感受性が増強していた。このことからB細胞における抗Ig抗体やLPSによる刺激伝達系にcーfosが関与していることを明らかにした。以上の成果を日本免疫学会(1990年)に発表している。 また、生体内発癌におけるcーfos遺伝子産物の関与を検討する目的でcーfosマウスの皮膚にDMBAを塗布したところ11週で扁平上皮癌が出現した。また、DMBAを8週間塗布したのちの皮膚をNudeマウスへ移植するとpapillomaが出現することを明らかにした(Sakai et al準備中)。 さらに、リンパ球腫瘍化におけるがん遺伝子相互の機能的連鎖に関してcーmycやvーjunトランスジェニックスマウスを用いて検討した。cーfosマウスとcーmycマウスを交配させたところpre B細胞リンフォ-マの出現頻度が上昇した(Takaoら投稿中)。得られたリンフォ-マではいずれも外因性cーmycの発現が著しく多かった。また、vーjunマウスを作製したところ、B細胞の初期分化に異常が見られた。また、抗体産生の異常も見られた。このvーjunマウスとcーfosを交配させたところ生後5週以内に全例が死亡した(日本免疫学会1990年)。現在その原因について免疫学的検討を加えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(14 results)