Budget Amount *help |
¥7,500,000 (Direct Cost: ¥7,500,000)
Fiscal Year 1990: ¥7,500,000 (Direct Cost: ¥7,500,000)
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Research Abstract |
1.プロテアソ-ムを酵母,ラット,ヒト肝臓から精製し,そのサブユニットの数種のアミノ酸配列をcDNAで決定した。殆んどのN末端はアセチル化されていた。いづれのサブユニット構造も既知蛋白と類似性はないが,異種動物間,異種サブユニット間には類似性があり新しい蛋白族である。また數種のサブユニットにはチロシンリン酸化部位や核移行シグナルを同定した。 2.酵母の二種サブユニットcDNA飜訳領域を遺伝子破壊すると増殖しなくなる。しかし非飜訳領域の破壊は正常であった。 3.ヒト原発肝癌、腎癌,白血病,これらの樹立株ではプロテアソ-ムのサブユニットmRNAは著明に上昇し、かつ免疫染色で核に増加している。また胎生初期の組織にも高い、しかし成熱組織の増殖では変化は見られなかった。 4.プロテアソ-ムは組織抽出派からATP存在下に精製すると20Sの大きさから26Sの更に大きな粒子になる。26SにはATPase活性があり分子量4万ー10万以上の10数種の蛋白因子がプロテアソ-ムに結合している。酵素活性はユビキチン結合蛋白をATP存在下に分解することが出来る。 5.以上の結果はプロテアソ-ムが長い間知られていたエネルギ-・ユビキチン依存性蛋白分解の本態であり,しかも細胞生存,味熟状態(癌を含む)で必須の役割を演じていること,そしてその構造は新しい分子種であり動物界に広く保存されていること,これらすべての事実がその重要性を示している。
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