Project/Area Number |
02152091
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Research Category |
Grant-in-Aid for Cancer Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
宮崎 純一 熊本大学, 医学部, 助教授 (10200156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田代 文 熊本大学, 医学部, 助手 (40136213)
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Project Period (FY) |
1990
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1990)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 1990: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
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Keywords | NODマウス / トランスジェニックマウス / インスリノ-マ / 自己免疫 / 糖尿病 / SV40T抗原 / 主要組織適合抗原 |
Research Abstract |
以前に作製したインスリンプロモ-タ-・SV40T抗原融合遺伝子を導入したトランスジェニックマウス2系統IT3とIT6をI型糖尿病モデル動物として知られるNODマウスに戻し交配を繰り返した。現在までに10回の戻し交配を行い、ほぼNODマウスと見なしてよいマウス(NOD・IT3,NOD・IT6)が得られている。8回の戻し交配を行ったIL6マウスをMHCクラスIIE^d_α遺伝子を導入したNODマウスと交配し、得られた次の世代のIT6マウスでE^d_α遺伝子を持つものと持たないもの各数匹に発症したインスリノ-マより、各々4株のβ細胞株を樹立した。 これらβ細胞株について、グルコ-スに対するインスリン分泌の反応性を調べた。その結果、これらのβ細胞株は正常のβ細胞と同じ反応性を、よく保っていることが示された。今後、長期間の培養後も、この性質が保たれているかを調べる予定である。またこれらのβ細胞株について、主要組織適合クラスI、クラスII抗原の発現をインタ-フェロンガンマ(IFNγ)と腫瘍壊死因子(TNFα)での処理の前後で調べた。その結果、クラスI抗原はK^d、D^bともにIFNγ80U/ml3日間の処理で非常に高いレベルで発現されるが、無処理でも既にかなり高いレベルで発現していることが判明した。これは、C57BL/6マウスより樹立されたMIN6株と対照的である、クラスII IーA抗原については、IFNγとTNFαの両者の処理で低いレベルでの発現が誘導されたが、この点はMIN6株と同様であった。IーEを発現しないマウスより樹立されたβ細胞株は自己免疫反応による破壊を免れたものと考えられるが、MHCの発現で見る限り、IーEの発現による差は認められなかった。今後、NODマウスより樹立されたT細胞クロ-ンとこれらβ細胞株との反応性を検討していく予定である。
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